MiFIDの概要と影響
2005/07/15
Abstract
改正投資サービス指令(Markets in Financial Services Directive=MiFID)が施行された欧州連合(EU)市場は、主要金融市場ではいまだかつてないほどの大規模な改革の動きをはらんでいます。セレントは、MiFIDの施行に伴い、証券会社が収益を飛躍的に拡大できるだろうと見ています。
セレントの最新レポート「MiFIDの概要と影響」は、MiFIDが目指した主要な改正点の概要を明らかにしています。さらに重要な点として、欧州金融市場の構造を踏まえた上でMiFIDが及ぼす様々な影響を分析しています。その中には市場データの範囲や注文執行方針、流動性の細分化、最良執行要件等を巡る変更点の分析が含まれています。
本レポートの共同執筆者であるオクタビオ・マレンジは次のように述べています。「残念ながら欧州の証券会社では、MiFID対応への準備がほとんど整っていません。多くの証券会社が指令の内容や方向性を全く理解しておらず、実際のところMiFIDがもたらす欧州資本市場の新構造に対応する何らかの具体的な方策を講じている例は見られません。MiFIDの施行は、証券会社にとって単なる法令遵守の実践の場であるだけでなく、むしろ無数の新規ビジネスの機会をもたらしてくれるものなのです。」