保険業界におけるビッグデータ:認識と誤解
2013/04/24
Abstract
セレントではデータに関する能力を①傍観者②実験者③熟練者④革新者⑤科学者―の5つに分けて定義しています。それを裏づけるため、200社を超える保険会社の担当者を対象に調査を実施し、データに対する保険業界の姿勢や行動について質問しました。
セレントは、保険会社の現時点でのデータ能力はどのレベルにあるのか、そしてどのデータ能力レベルまでが必要とされるのかを追求してきました。最新レポートでは、保険業界におけるデータの重要性を示すとともに、保険会社によるデータ関連システム(特にビッグデータ関連)への投資状況を明らかにしています。なおレポートの内容は、2013年2月に行った調査の結果をもとにしています。
調査の結果、保険業界が直面している問題は、ビッグデータの“ビッグ”なデータ量より、その速度と多様性にあることが明らかになりました。保険業界は、自分たちはビッグデータの価値を理解できていない上、関連投資も遅れていると考えていますが、実践的な投資を行っている実例も見られます。
「保険会社は、自分たちの業界が出遅れているとの思い込みを捨て、データが最も重要な素材であることを思い起こすべきでしょう」と、セレントのシニアアナリストでレポートの共同執筆者であるニコラス・ミシェロッドは述べています。
「保険業界では、顧客サービスの大胆な改革がはじまりつつあります。この分野での新興プレーヤーがうらやむような、優れたデータ分析能力を保険会社は備えているのです」と、シニアアナリストでレポートを共同執筆したクレイグ・ビーティーは述べています。
本レポートは28p、16図と2表で構成されています。