2012年 世界の勘定系システムの販売ランキング
Abstract
新興市場では勘定系システムをめぐる様々なビジネスチャンスが生まれており、こうした機会を逃すまいとするグローバルベンダーの間で競争が激しくなっています。
金融機関が世界各地で業務を展開し、銀行の商品やサービスに対するニーズが変化するなか、勘定系システムを手がけるベンダーにとっては大きなビジネスチャンスとなっています。銀行はいまだ世界的な金融危機の後処理に追われており、世界の金融機関で利益の縮小傾向が続いています。
セレントの最新レポート「2012年 世界の勘定系システムの販売ランキング」では、2011年7月1日から2012年6月30日までの1年間にベンダーが獲得した勘定系システムの導入案件を独自の方法で得点化し、ベンダーのランキングを作成しました。セレントの「勘定系メジャーリーグ表」は、勘定系システムの成約件数だけでなく契約額に基づいてベンダーの実績を評価しています。この販売ランキングには、案件の規模に加え、導入された地域の特殊要因を考慮した調整も反映されています。世界各地における勘定系システムベンダーの実績を比較する上で有用といえるでしょう。
勘定系システムの導入件数は、2010~11年の226件に対して2011~12年は445件となり、大幅に増えていることがわかります。また、大型案件が多かったことから、1件当たりの契約額も増加しました。契約額が大きかったのはやはりアジアやアフリカの案件で、今後もこうしたシステムの新規導入案件の多くはこれらの地域が占めるとみられます。
「金融危機を発端とする規制強化の動きを受け、世界の金融機関が勘定系システムに求める要件は一段と複雑になっています。ベンダーはこうしたニーズをチャンスと捉えて攻勢に出ています」と、セレント銀行グループのアナリストでレポートを執筆した ステファン・グリーア は述べています。
レポートでは勘定系システムの導入案件を詳しく分析し、2012年6月30日までの1年間にベンダーが獲得した新規導入件数を明らかにしています。また、北米、中南米、西欧、アジア太平洋、東欧、中東、アフリカの地域ごとに分析しています。
本レポートは62p、61図と3表で構成されています。