世界の保険会社におけるデジタル化の進捗状況:地域による違い
Abstract
「人対人」のやり取りから「人対コンピュータ」または「コンピュータ対コンピュータ」のやり取りへの移行が進み、フィジカルからバーチャルへ、と世界が変化するなか、保険業界も変化せざるを得ません。拡大し続ける顧客の期待を満足させるためには、異種またはサイロ型の販売チャネルを統合・連携させることが不可欠となるでしょう。
セレントの最新レポート「世界の保険会社におけるデジタル化の進捗状況:地域による違い」はアジア太平洋、欧州/中東/アフリカ、中南米、北米の地域ごとにデジタル化に関するプロジェクト、投資および構想の違いを分析しています。
セレントは、「デジタル化」とはマニュアル作業をデジタル作業にできるだけ多く変換するための戦略と位置付けています。この戦略を実現する方法として、以下が挙げられます。
- 業務プロセスの自動化
- 商品のオンライン販売
- 一般的なモバイルデバイスおよびテクノロジーの活用
- 文書や通信書類のペーパーレス化
デジタル化に取り組む際には、あらゆる種類のツールを通じたデータ収集(必然的にデータの管理および分析)が重要な役割を担っています。
レポートでは、セレントが各地域の保険会社のCIOを対象に行った調査の結果から、保険業界がデジタル化をどのように定義しているのか、戦略的なビジネス目標を達成する上でそれをいかに活用しようとしているのか、保険会社がデジタル化プロジェクトに投資する際の優先順位と投資の進捗状況について分析しています。
「世界の保険会社において、今後5~10年間はデジタル化プロジェクトがさらなる投資を牽引するとみられます」と、セレント保険グループのシニアアナリストでレポートを共同執筆したカレン・モンクスは述べています。
「デジタル化の次の波として予想されるのは、デバイスの接続を通じて収集するデータの量を拡大し、保険を基本から改善しようとする試みでしょう」と同じくシニアアナリストでレポートの共同執筆者であるニコラス・ミシェロッドは指摘しています。
レポートには12図と3表が掲載されており、最終項はモバイルテクノロジーとソーシャルネットワークに焦点を当てた内容となっています。