デジタル顧客オンボーディング:ベストプラクティスおよびベンダー評価
VendorMatchに基づく評価
Abstract
法人顧客のオンボーディング手続きをデジタル化するためには、リソースに加えて不屈の精神と忍耐力も欠かせない。その結果として、努力に値するだけの大きな成果が得られる。デジタル化に成功したトップ銀行の事例では、オンボーディングに要する時間が数週間から数日へと大幅に短縮された。大企業のオンボーディング手続きが3週間短くなれば、それだけで10万ドルを超える増収につながる可能性がある。さらに、オンボーディングの経験は将来的な関係を方向付ける。デジタル先駆者の銀行によると、デジタル・オンボーディングの経験を前向きに捉える顧客は、セルフサービスや無人チャネル(ホスト・ツー・ホスト)の利用にも積極的であることがわかった。
デジタル化の恩恵を受けるのは顧客だけではない。銀行側もリレーションシップ・マネジャーの負担が10~15%削減されて顧客に付加価値を提供する業務に注力できるようになり、自らの業務に対する満足度が改善している。また、自動化によってコストが削減されたほか、ミスが減ったことでエラー率が60%から5%に低下し、処理時間が6分の1に短縮されるなど、銀行全体として得られるメリットは大きい。
図1:デジタル・オンボーディングにおける段階的な変化
本レポートでは、デジタル・オンボーディングで先行する銀行が実践しているベストプラクティスを取り上げる。また、これに追随したい銀行向けに、3つのベンダー(Deluxe、FMR SystemsおよびPega)が提供するソリューションの特性と評価を紹介する。これらのベンダーは、複数の関連企業を傘下に持ち、30種類を超える商品を展開し、厳格なサービスレベル合意書を求める大企業の複雑なオンボーディング手続きに対応可能な、成熟度の高いエンド・ツー・エンド型のオンボーディング・ソリューションを提供している。
(詳しい情報は、セレント北川俊来TKitagawa@celent.comまでお問合せください)