中国・香港におけるインベスター・リレーションシップ管理サービス
Abstract
中国・香港には2,500を超える上場企業がありますが、インベスター・リレーションシップ管理サービス(IRMS)市場はまだそれほど大きくはありません。しかし、ナスダックに上場する企業など、海外の取引所に上場している企業は、大中華圏に上場する企業よりはるかに多額のIRMSへの投資を行っています。
セレントの最新レポート『中国・香港におけるインベスター・リレーションシップ管理サービス』では、IRMS市場に関して、市場シェアのセグメント区分、機会、課題、参入戦略などを考察しました。
出典:セレント
中国のIRMS市場には主に2つの顧客セグメントがあります。1つは大中華圏の取引所に上場する企業で、もう1つは米国の取引所に上場する企業です。第1の顧客セグメントでは、成長率がわずか5%にすぎなかったこともあり、今後中期的なIRMソリューションへの投資は中程度にとどまるでしょう。第2の顧客セグメントでは、IRへの投資がより強力に推進されており、より多くの機能が求められています。米国の取引所においては、米国を別とすれば、中国の企業は新規株式公開の最大の源泉となっており、新規公開株数においても高い成長率で伸びています。香港市場は、まだ米国や欧州ほど成熟しておらず、投資家への理解を向上させるためのリアルタイムのインテリジェンス・ソリューションや、ニュース配信サービス、ディレクター・サービスなどが発展する余地が残っています。
「中国のIRMS市場にとって重要な顧客は、ナスダックやニューヨーク証券取引所に上場している企業です。国際的な大手プロバイダーはサービスのメニューをより豊富に取り揃えています。一方、地元のプロバイダーは傾向として、コミュニケーションでは強みを持っているものの、インテリジェンスの点では遅れをとっているようです」とセレント・アジア金融サービスグループのアナリストでこのレポートを執筆したフア・ジャンは述べています。
このレポートは7図2表を含む30ページで構成されています。