世界の金融業界のIT投資動向
2007/12/28
ジェイコブ・イエーガー Jegher
Abstract
セレントは世界の金融業界のIT投資動向を地域別、セクター別に総括しました。
最新レポート「世界の金融業界のIT投資動向」は、金融業界のIT投資動向についてセクター別(銀行、保険、証券会社、投資会社)および地域別(北米、欧州、アジア太平洋地域)に分析するとともに、中南米やアフリカのトレンドの概要も示しています。レポートでは、各金融機関のIT投資の方向性を比較し、対比しています。
世界の金融機関による2007年のIT投資額は3,421億米ドル(約37兆6800億円)に達したとセレントは推計します。前年比では5.9%の増加となり、伸び率は2006年実績の8.7%を大きく下回っています。今後2年間は厳しい状況が続く可能性がありますが、2007~2009年伸び率は平均で年率6.3%が見込まれ、2009年のIT投資額は3,867億米ドル(約42兆6000億円)に達するとセレントは予測しています。
「全ての地域で投資額の伸び率が低下し、世界の投資総額が押し下げられる結果となりました。特に米国の金融機関による投資の削減が目立ち、この地域の低迷が伸び率低下の原因となっています。信用逼迫や景気の不透明感を背景に、米国の金融機関は財布の紐を引き締めています。また、米国のサブプライムローン問題の余波が他の地域にマイナス影響を与える可能性が高いでしょう。」」とセレント・銀行プラクティスのシニアアナリストでレポートの共同執筆者のジェイコブ・イエーガーは指摘しています。
本レポートは35図と24表を含む全62ページで構成されています。
注)ユーロから日本円への換算レートは、2007年11月30日の仲値(三菱東京UFJ銀行公表による)を参照。