絶え間ない規制変更への対応: ITがサポートする欧州金融機関の規制対策
Abstract
規制強化やリスク管理、財務管理の進歩に伴い、銀行業界ではデータ・セントリックなアーキテクチャを共有化する動きが強まっています。
金融機関に適用される新たな規制およびガイドラインは、バーゼルIIや新自己資本規制(CAD3)をはじめ夥しい数に上っています。このため、銀行におけるリスクおよび財務管理の原則は、より良いビジネス判断をもたらすことに加え、当局や市場に対するリスクおよび財務内容の透明性を向上させることへと向かいつつあります。
セレントの最新レポート「絶え間ない規制変更への対応」は、欧州の金融業界を中心に当局による法改正の経緯を分析し、最近の一連の法改正が既存テクノロジーのアーキテクチャや世界の金融機関の戦略にどのような影響を及ぼしているかについて検証しています。
財務管理やリスク管理に関する新たなベストプラクティスが採用されて世界的に広まるという流れの中、金融機関は当局が次々と新たな規制を打ち出す状況が今後も続くことを覚悟すべきでしょう。したがって、各銀行は開示を求められる情報の拡大に対応できるよう、監査・コンプライアンスのプロセスや関連システムの柔軟性を維持していく必要があります。またソリューションの選択肢は増加する一方であることから、銀行にとって真のパートナーとなり得るベンダーを選別することが不可欠となるでしょう。
「金融機関からの要求が一段と厳しくなる中、ソリューションプロバイダーは製品の機能強化や他のベンダーまたはシステムインテグレーターとの提携などをいち早く進めることでこれに対応しています。金融機関側は、リスク管理、パフォーマンス評価、顧客分析、当局への報告に関する共通プラットフォームの構築を目指しています」とセレントのシニアアナリストで本レポートの著者であるマイケル・ヘイニーは述べています。セレントは、このようなソリューションに対する投資は増加傾向にあり、世界総額は20億ドル近くに達しているとみています。
レポートの最後には、FRSフィナンシャル・アナリティクスのケーススタディを紹介しています。同社のソリューションは財務分析、報告書内容に関する新規制への対応のために、欧州トップのユニバーサル・バンクで採用されています。
本レポートは6つの表と14のグラフを含む38ページから構成されています。