ウェルスマネジメント分野における コンプライアンスの 自動ソリューション
Abstract
セレントの予測では、ウェルスマネジメント向けコンプライアンス・システムの市場規模は、2007年の1億7,800万米ドル(約209億円)から年率15%で増加し、2011年には3億1,800万米ドル(約373億円)に達する見通しです。
ウェルスマネジメントを手がける金融機関に対する監督強化を背景に、コンプライアンスの自動ソリューションは次世代製品へと移行しています。これらの製品を利用して、コンプライアンス担当者は複雑化する多数の規制に対応し、会社全体、また各従業員を監視・追跡しています。ヘッジファンド、ブローカー・ディーラー、運用会社、信託会社、個人向けフィナンシャルアドバイザー達は、当局や投資家からの圧力による負担を緩和し、規制遵守を遂行するための自動ツールを必要としています。
セレント最新レポート「ウェルスマネジメント分野におけるコンプライアンスの自動ソリューション」では、これらウェルスマネジメント分野の金融機関が採用しているコンプライアンス・システムについて、その最新機能を分析しました。要点は以下の通りです。
- コンプライアンス市場は急速に拡大中。セレントの予測では、市場規模は2007年の1億7,800万米ドル(約209億円)から2011年には3億1,800万米ドル(約373億円)に拡大する見通し(年率15%増)。
- 登録投資顧問業者の数は多く、また増加し続けているため、彼らがウェルスマネジメント分野の金融機関の中でもっとも多額のコンプライアンス関連支出を計上することになるだろう。
- 投資家の増加や規制の強化を背景に、ヘッジファンドはコンプライアンス・システムへの投資を拡大するだろう。
- 大手企業向けのコンプライアンス・システムとリスク管理システムは、今後2~3年で収束するだろう。
- コンプライアンスは、主要バックオフィスシステム、電子メールの監視・保管システム、ワークフローツール、文書保管システムなどのコンポーネントになるだろう。
「コンプライアンス・ソリューションに対する関心は高まっています。業界の各セグメントによって要因は異なるものの、ウェルスマネジメント特有のコンプライアンス・ソリューションを必要としている点では共通しています。」 とシニアアナリストでレポートの共同執筆者のロバート・エリスは述べています。
「リテール事業の比重が高い金融機関を筆頭に、各種金融機関の経営陣に対するコンプライアンス責任はますます重くなってきています。」と、シニアアナリストでレポートの共同執筆者であるイザベラ・フォンセカは付け加えています。
レポートでは、コンプライアンス・システム数種を詳細に比較し、ウェルスマネジメント業界のセグメントごとにコンプライアンス上のニーズを分析しています。コンプライアンス・システムのベンダー7社の評価には、セレント独自のABCDベンダービュー(テクノロジーの先進性、機能の幅、顧客基盤、顧客サービスの充実度に基づく分析手法)を用いました。