キャッシュおよび流動性、運転資本管理の自動化におけるトレンド
Abstract
財務部門はより戦略的な役割を担うようになってきています。
セレントの最新レポート「キャッシュおよび流動性、運転資本管理の自動化におけるトレンド」は、 財務担当者の職務範囲が全社規模に拡大している現状を明らかにしています。
これまで財務担当者の機能を進化させることが必然的な流れのように思われてきましたが、経済状況の劇的な変化を背景にこうした進化のスピードが減速し、企業の財務部門はより戦術的かつ日常的な活動に注力せざるを得なくなっています。企業の財務担当者は多様な責務を担っていますが、自社の業績を直撃する嵐を乗り越えるためには、キャッシュ/流動性/運転資本を同調させつつ管理することが重要です。
「テクノロジーは、財務部門が日常的に調整している各プロジェクトのサポートにおいて重要な役割を果たしています。より安全で、自動化の進んだストレート・スルー・プロセッシングをサポートできるIT環境が整えば、財務担当者はより有益な責務に注力することが可能となるでしょう。」とセレント銀行プラクティスのシニアアナリストでレポートを執筆したエンリコ・カメリネッリは述べています。
レポートでは企業が財務管理システム(TMS)に何を求めているかを検証し、競争力を左右する重要機能は何かを特定し、また、銀行やソフトウェアベンダーが提供している既存ソリューションを分析しました。
市場参入戦略を再構築しなければ、TMSベンダーは、売り上げ拡大のビジネス機会を見失いかねません。これらのベンダーはこれまで主に銀行への販売に注力してきましたが、ここにきて企業顧客向けソリューションの戦略を見直す必要に迫られています。
企業顧客はいずれも、機能やサービスの向上、反応時間の縮への要求が高いと思われます。また、ベンダーは、大企業だけでなくミドルマーケットや中小企業のキャッシュマネジメントニーズにも対応できるようにする必要があり ます。
銀行がERPやTMSツールに関する知識を深め、顧客に最適な統合ソリューションを提供するためには、ベンダーとの緊密な連携が欠かせないでしょう。
アプリケーション・ソフトウェア・プロバイダーは、銀行と連携しつつ、銀行の付加価値サービス(主に財務関連サービス)を統合するITプラットフォームを提供し、さらにアドバイスやコンサルティングサービスも提供するようになるとセ レントは予想しています。
本レポートは24図と2表を含む全50ページで構成されています。