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2005年欧州保険契約管理システム: 生命保険・年金システムベンダー

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2005/12/12

Abstract


セレントの予測では、欧州の生命保険・年金向け保険契約管理システム(PAS)の市場規模が2010年には3億8,300万米ドル(約458億円)に達する見通しです。この成長市場でシェア獲得競争を繰り広げるベンダーを紹介します。


欧州の生保・年金向けPASシステム市場はベンダーの新規参入が相次ぎ、競争が激化しています。セレントは最新レポート2005年欧州保険契約管理システム:生命保険・年金システムベンダーで、同市場に参入しているベンダー19社の概要と比較を提供し、新しいソリューションの状況を検証しています。さらにPASに対する投資総額を予測しています。

レポートでは、幾つかの新たなトレンドが明らかになりました。まず、レポートで検証したシステムの半数以上は最新テクノロジーを使って開発されたものでした。中でもJavaソリューションが最も人気を集めています。また、保険会社はPASの大規模な一括リプレースによるリスクを緩和するために、コンポーネントごとにシステムをリプレースするケースが増えています。その影響があって、今やシステムのコンポーネント化が定着していると言ってよいでしょう。さらに、今日的な問題に対処できる柔軟性の高いソリューションが求められた結果として、ウェブサービスやサービス・オリエンテッド・アーキテクチャも広く利用されています。

このように新たな選択肢が増えているにもかかわらず、多くの保険会社がIT投資を控えたことから、ここ3年ほど新ソリューションの採用はなかなか進まず、ソリューション販売額の伸びは一ケタ台にとどまっています。しかし、セレントの予測では、今後2年間は、あらゆる規模の保険会社がレガシーシステムのリプレースに向けた予算と意欲を打ち出し、この分野の投資額は拡大する見通しです。「PAS関連の投資総額は2010年には3億8,300万ドル(約458億円)に達する見通しで、投資額の前年比伸び率は2006年と2007年に最大を記録するでしょう」と、セレントのシニアアナリストで本レポートを執筆したキャサリン・シュミットは述べています。

現状は、この成長市場への参入を目指すベンダーには厳しいものかもしれませんが、新しい選択肢を求める保険会社にとっては好機と言えるでしょう。現在欧州では、総合的な機能を備え、コンポーネント化された最新ソリューションが数多く提供され、PASの購入者には幅広い選択肢が与えられているからです。本レポートでは、保険会社が入手可能な一連の製品を検証・比較しています。

またレポートでは、セレントが新たに導入した「ABCDベンダービュー」に基づくベンダー評価を行っています。これは、「テクノロジーの先進性」、「機能の幅」、「顧客基盤」、「顧客サービスの充実度」の4つのカテゴリーごとに各ベンダーの市場における位置づけを示したものです。ただし、単純な「四象限図」とは異なり、右上に位置するソリューションが必ずしも最善のものであるとは限りません。保険契約管理のように複雑かつ特異な分野においては、あらゆる点で「最善」と呼べるソリューションは存在しないからです。保険会社には、機能の幅、テクノロジー、実績、顧客サービスの中で自社にとって何が最も重要な要因であるかを見極め、レポートに掲載した特性や比較表を使って独自のショートリストを作成することを勧めます。尚「ABCDベンダービュー」による比較・分析は、レポートで詳細な特性を示したベンダーのみを対象にしています。

本レポートで詳しく取り上げたベンダーはALICE Software Service、Bravura Solutions、CGI、CSC、eBao Technology、EDS-SOLCORP、Exaxe、Financial Information Technology、FINEOS、Mastek、Percana、SunGard Sherwood、Sapiensの各社です。
また、SAP、タタ・コンサルタンシー・サービシズ、ユニシスについては概要を紹介しています。

本レポートは4図と75表を含む全79ページで構成されています。

注)米ドルから日本円への換算レートは、2005年11月30日の仲値(東京三菱銀行公表による)を参照。