オペレーショナル・リスク管理:ベンダーの発射準備は完了?
Abstract
セレントの予測では、オペレーショナル・リスクとコンプライアンス関連システムの市場規模が2009年には11億6,000万米ドル(約1,340億円)に拡大する見通しです。
バーゼルⅡやサーベンス・オクスリー法などリスク管理を中心とする規制関連プロジェクトを推進する動きが活発化し、新たなオペレーショナル・リスク管理プラクティスが生じています。元来、オペレーショナル・リスクを巡る課題は、セキュリティ、不正防止、アンチ・マネーロンダリング対策、データ/文書管理、財務報告、コンプライアンス管理、ストレート・スルー・プロセッシング(STP)、アウトソーシング、災害時のリカバリ、業務継続性など多岐に渡っています。
欧州では国によって規制要件に違いがあるため、圏内の広範な地域に進出している金融機関は、より包括的な対策を策定し、様々なオペレーショナル・リスクやコンプライアンス要件の「特色」に対応しなければなりません。これら全てのファクターが市場の様相を一変させ、金融機関やベンダー双方に不透明感と同時にビジネス機会をもたらしています。
セレントが発行したオペレーショナル・リスクの管理に関するレポート「オペレーショナル・リスク管理:3、2、1、発射?」と「オペレーショナル・リスク管理:ベンダーは発射準備完了?」の2編では、業界の動向、プロジェクトの進捗状況、投資の優先順位、ソリューション戦略などを評価するとともに、オペレーショナル・リスクとコンプライアンス管理に関する提言をまとめています。
「様々な規制の特色に合わせて、オペレーショナル・リスク関連プロジェクトが進行している現状に、変化が見え始めています。まず、金融機関の間では、複数の法的管轄に関わる規制関連プロジェクトを「一元化」する動きが強まっています。たとえば、ある規制の準拠に採用した業務プラクティスを、別の規制にも適用させて、『相互活用』しています」と、セレントのアナリストでレポートの執筆者であるキュビラス・ディンは述べています。
両レポートでは市場の現状を調査し、オペレーショナル・リスク管理システムを提供するベンダーの中で、どのようなベンダーが定着しそうか予測しています。また、Algorithmics、Ci3、Financial Objects(旧Raft)、FRS、i-flex / Reveleus、Methodware、OpenPages、Paisley Consulting、SASのベンダー9社とそのソリューションについて評価しています。
「オペレーショナル・リスク管理:3、2、1、発射?」は、13図と2表を含む全29ページで構成されています。
「オペレーショナル・リスク管理:ベンダーは発射準備完了?」は、15図と15表を含む全59ページのレポートです。
注)米ドルから日本円への換算レートは、2006年6月30日の仲値(三菱東京UFJ銀行公表による)を参照。