中南米における損害保険プロデューサー用モバイルアプリケーション
Is Agent Mobile Technology on the Move Yet?
Abstract
本レポートは、中南米の損害保険保険プロデューサー(歩合給の保険営業社員)によるモバイルアプリケーションの利用状況について分析します。
損害保険プロデューサー向けのアプリケーションが普及している国は数少なく、それらを提供している保険会社もごく少数にとどまっています。だが、そうした状況は変化しつつあり、導入を検討する保険会社は増えるでしょう。
セレントは、中南米の20ヵ国に拠点を置く損害保険会社169社(各市場のランキングトップ10社)からデータを集め、現在入手可能なアプリの数、既存の機能、サポート対象の手続きを明らかにし、世界各地のケーススタディを検証しました。
中南米の各国では、プロデューサーが損害保険商品の最大の販売チャネルになっています。この地域では、チリとブラジルを除いた各市場では、計16万8,000人を超えるプロデューサーが、各市場において、保険料ベースで6割を販売しています。にもかかわらず、アプリケーションの利用率は非常に低く、本レポートで取り上げた169社のうちプロデューサーにこうしたアプリケーションを提供している保険会社はわずか10社にとどまっています。
「この地域では損害保険商品の販売チャネルとしてプロデューサーが最も利用されているにもかかわらず、彼らがモバイルアプリケーションを活用していないのは注目に値します。まずは既存のプロデューサー用ポータルで利用できる商品や機能を活用することから始め、それと並行して携帯電話およびタブレットにおける顧客経験、手続きを見直していく必要があるでしょう」とセレント保険グループのアナリストでレポートの共同執筆者であるルイス・チパナは述べています。
「競争の激化や市場の進化に伴い、近い将来には、少なくとも基本的機能を備えたプロデューサー向けモバイルアプリケーションを提供する保険会社が増えるとみられます。顧客向けモバイルアプリケーションから着手し、次はプロデューサー向けが課題となることでしょう」とシニアアナリストで共同執筆者のホアン・マツィーニは指摘しています。
レポートでは中南米地域で入手可能な損害保険のプロデューサー向けアプリケーションを取り上げ、以下の点について明らかにしています。
- どのようなものがあるのか?
- その普及率は?
- その機能は?
- どの程度手続きと連携しているか?
- 保険業界はどこまで進化しているか?
- 今後の展望は?