セレント・モデルバンク2020受賞企業:UnionBank of the Philippines:オープンAPIで銀行口座を持たない人々にサービスを提供
2020/06/08
セレント・モデルバンク・アワード2020:金融包摂部門受賞企業(パート1)
Abstract
金融包摂に関するプロジェクトの多くは、銀行口座を持たないエンドユーザーをターゲットとする提案の策定 (「B2Cアプローチ」) に主軸を置く傾向がある。金融機関がサードパーティによる同様の提案の策定や提供をサポートするプロジェクト (「B2B2Cアプローチ」) は、あまり一般的ではない。だがUnion Bank of Philippinesは、金融包摂の促進に向けて立ち上げた2つのプロジェクト「API Marketplace」と「Send-i2i」において、正にこのアプローチを採用している。
本レポートでは、同行のモデルバンク・アワード受賞プロジェクトの第1弾として「API Marketplace」のケーススタディを紹介する。もう1つの受賞プロジェクト「Send-i2i」については第2弾のレポート「Union Bank of the Philippines: ブロックチェーンで地方銀行へのオンライン送金を可能に」で取り上げる。
UnionBankはコアシステムの大規模な再構築を行った上で、開発者にとって利便性の高い市場を通じて幅広いアプリケーション・プログラミング・インターフェース(API)を公開することを決めた。その結果、同行は大幅な顧客基盤の拡大と取引件数の増加に成功した。