2012年 保険金請求システムベンダー評価:欧州損保
Abstract
保険金請求システムは、保険会社がアップグレードに取り組み、ベンダーが最新ソリューションを投入する分野であり続けています。現在、欧州の保険会社の間では、保険金請求のような特定の中核分野で集中的に大規模なシステム更新プロジェクトを進める動きがかつてないほど広がっています。
セレントの最新レポート「2012年 保険金請求システムベンダー評価:欧州損保」は保険契約管理システムを手がける欧州のベンダー18社を取り上げ、そのうち10社については詳しい特徴を、8社については概要を紹介しています。ここで詳しい機能・特性を取り上げるシステムは、いずれも欧州での実装実績があり、単独の保険金請求システムに関して少なくとも1件の事例があるものが対象となっています。このような基準を設けた理由は、ベンダーの規模および実力、各製品と顧客基盤の成熟度、その他の重要な要因をもとに、今後も引き続き市場で入手可能(おより実行可能)と判断されるシステムを割り出すためでした。
「2010年に我々が調査を開始して以来、ベンダーはソリューション開発への投資を続けており、ソリューションを購入する側にとっては好ましい環境となっています。この結果、ソリューション市場は競争が激しい状況が続いています」と保険グループのシニアバイスプレジデントでレポートの共同執筆者であるキャサリン・スタッグ・マーシー は述べています。
「このレポートで取り上げたベンダーは、いずれも優れた機能と最新テクノロジーという高い基準を達成しています。ベンダーはアジリティを重視し、顧客ニーズへの対応や差別化を図るため、注力分野を変更させつつあります。」Iと、保険グループのアナリストでレポート共同執筆者のクレイグ・ビーティは述べています。
セレントが独自に開発したベンダー評価の枠組み「セレント・ベンダー・ビュー」は、(A)テクノロジーの先進(B)機能の幅(C)顧客基盤(相対的な顧客数)(D)顧客サービスの充実度の4つのカテゴリーごとに各ベンダーの市場における相対的ポジションを一覧図に示すものです。これは、各ソリューションの相対的な位置付けを表すもので、概念上の評価を示すものではありません。各ソリューションは、対象グループ内の他のソリューションとの比較で評価されます。ABCDの各カテゴリーで最も高く評価されたベンダーには、それぞれ「XCelent Award」が授与されます。
- XCelent Technology:テクノロジーの先進性で最高評価を受けたソリューション
- XCelent Functionality:機能の幅で最高評価を受けたソリューション
- XCelent Customer Base:顧客基盤で最高評価を受けたソリューション
- XCelent Service:顧客サービスで最高評価を受けたソリューション
レポートではベンダー18社の特徴を紹介するとともに、レガシーシステムを最新の保険金請求システムに更新することで①成長②効率性の向上③引受け契約の獲得―という保険会社の3つの重要戦略に合致するメリットが得られることを説明しています。
本レポートは97p、9図と46表で構成されています。