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日本の金融業界におけるビジネス・コンティニュイティ・プランニング

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2005/05/10

Abstract


セレントの推計では、日本の銀行および証券会社は2005年に931億円を投入して業務リカバリ能力の強化を図るとみられ、2007年には投資額がさらに952億円程度に拡大するでしょう。


日本の金融業界ではここ数年、緊急時の危機管理体制に対する懸念が広まっています。日本の政治経済の中心である東京では、甚大な被害をもたらしかねない大 地震発生の脅威を身近に感じている中、米同時多発テロや2003年のSARS発生といった近年の非常事態発生を受けて、改めて災害時のリカバリ対策への関 心が広まりつつあると言えるでしょう。日本では、業務継続計画(BCP)のコンセプトが短期間のうちに定着し、金融機関の75%以上がすでに何らかの危機 管理手順を策定しています。しかし、システムリカバリと業務継続性の両面において万全の対策を盛り込んだ本格的なBCPのプログラムを持つ金融機関はまだ 少数派と言えます。

セレントの最新レポート日本の金融業界におけるビジネス・コンティニュイティ・プランニングは、 国内および外資系の大手銀行と証券会社に焦点を合わせ、日本でのBCPに対する過去の取り組みと現状を検証しています。さらに、BCPの促進要因と障害、 規制当局の役割、金融機関や市場機関におけるシステムバックアップ体制のレベルと業務継続手順などについて分析しています。最後に結論として、BCPの今 後のトレンドを予測するとともに、日本の金融市場全体のBCP体制を向上させるための提言をまとめました。

「金融機関同士あるいは金融機関と規制当局の間で業務リカバリに関する十分な情報交換がなされていないことは、重大な問題に発展しかねません。また、危機 発生時における市場の一貫性を維持するためには、証券会社、銀行、取引所、決済機関などの市場参加者全てがある一定の水準のリカバリ能力を備える必要があ ります」とセレントのシニアアナリストでこのレポートを執筆したニール・カタコフはコメントしています。

本レポートは、14の図と7つの表を含む全39ページで構成されています。