シンガポール決済市場の最新動向
Abstract
(このレポートは2010年6月22日に日本語で発表しましたが、"Payments Trends in Singapore: Ticket to E-Money Paradise?"というタイトルで英語版を2010年8月25日に発行しました。)
シンガポールが今や香港と並んで、アジア金融市場の中心的存在である事を疑う者はいないでしょう。シンガポールでは今、電子マネーをはじめとする次世代決済手段の成長が著しいという事実が、セレントの調査で明らかになりました。
セレントの最新レポート「シンガポール決済市場の最新動向」では、同国の決済市場の最新トレンドおよび今後の展開について分析しています。シンガポールでは、2009年1月より非接触型カードの標準規格がソニーのFelica技術から、同国政府の主導で策定されたCEPASに移行しました。CEPASへの移行により、シンガポール国内では電子マネー決済の利用範囲の拡大が進んでいます。
シンガポールの決済市場は次世代決済手段の躍進により、新たな時代が到来しています。ATMの現金引出総額が、電子マネーの取引総額を下回った事を見ても、同国の決済市場が少しずつ変化している事がうかがえます。
出典:セレント
「シンガポールのリテール決済市場が飽和状態であるという見方もありますが、電子マネーの利用拡大やモバイル搭載型クレジットカードのような次世代電子決済手段に牽引される形で、同国の決済市場は活気を帯びる事でしょう」とセレントのアジア金融サービスグループのアナリストで、本レポートの共同執筆者である孔慶順は述べています。
本レポートでは、シンガポールの決済市場トレンドと共に、各決済手段の取引状況についても言及しています。また、成長著しい領域、さらに今後も成長が期待される領域に重点を置いて分析しています。
本レポートは、13図と3表を含む22ページで構成されています。