IBORサービスマトリクスへの移行:その内容は?
2015/11/12
ジェイ・ウォルステンホルム
Moving to the Asset Management IBOR Services Matrix
Abstract
機関投資家向け資産管理業務に対する需要が拡大するとともに、インベストメント・ブック・オブ・レコード(IBOR)アーキテクチャの必要性が高まっています。しかし、単なるIBORの組み合わせでは解決策にはなりません。資産管理会社は、完全なサービス志向のアーキテクチャフレームワークを目指すIBORサービスマトリクスへと進む必要があります。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | なぜIBORサービスマトリクスを導入する必要があるのか? |
2 |
IBORフレームワークを構築する際に検討するべき技術上のファクターは何か? |
3 | IBORサービスマトリクスに不可欠な要素とは? |
パフォーマンスの改善、ポートフォリオの透明性向上、また監査可能な業務取引やポートフォリオプロセスを顧客が求めるようになるにつれて、機関投資家向けアセットマネージャーの間の競争はかつてないほど激しくなっています。
こうした顧客の需要に応えるため、アセットマネージャーは、クロスプロダクトの組み込み、定量的マクロ/ミクロポートフォリオ構築モデルの導入、投資のグローバル化によって、投資ポートフォリオの拡大を図っています。同時に、業務効率を維持・改善しつつ、新たな規制要件や報告要求のすべてに準拠しなければなりません。
資産管理会社(AMF)は、IBORのメリットと、IBORサービスマトリクスのさらなる高度化について理解する必要があります。
「アセットマネージャーは、IBORの喧伝に惑わされることのないよう注意しなければなりません。最適なSOAフレームワークを構築するためには、IBORサービスマトリクスの基本を理解する必要があります」と、セレント証券プラクティスのシニアアナリストで本レポートを執筆したジェイ・ウォルステンホルムは述べています。