欧州のフロントオフィス向けウェルスマネジメント・ソリューション:導入動向と今後の展望
Abstract
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | ベンダーの発表によると欧州のフロントオフィス向けウェルスマネジメントプラットフォームの新規販売件数は? |
2 |
直近の2年間に販売実績を伸ばしたベンダーは何社あるか? |
3 | 欧州のフロントオフィス向けプラットフォームベンダーとウェルスマネジメント業界の今後の見通しは? |
欧州のフロントオフィス向けプラットフォームの市場は集中度が高く、競争が激しくなっています。セレントは2013年のレポートで8つのプラットフォームを取り上げましたが、本レポートではそのうち6つのシステムに新たなベンダーの製品2つを加えて紹介しています。セレント独自の「ABCDベンダービュー」を使って各ベンダーを評価しました。これは、① テクノロジーの先進性②機能の幅③顧客基盤(顧客数)④顧客サービスの拡充度―の4つのカテゴリー別に各ベンダーの相対的なポジションをXY座標上に一目でわかるよう示したものです。
「フロントオフィス向けプラットフォームのベンダーは、資産の取得から継続的な管理・保持に至る一連のアドバイザリープロセスを1つのワークフロー内の幅広い機能によってサポートしています」とセレントのウェルスマネジメントグループのアナリストでレポートを執筆したアシュレイ・グローバーマンは述べています。データ収集の過程で、フロントオフィス向けプラットフォーム市場の状況と欧州の過去数年の取引に関するデータも深く知ることができました。
セレントは前回と今回のレポートで取り上げたベンダー6社から、前者の調査対象期間である2011年1月~13年7月(レポートでは2011年~2013年半ばと言及)と後者の対象期間2014年1月~16年6月(同2014~16年)に各社が投入したプラットフォームと販売件数に関する情報を取得しました。この期間の新規成約件数は前者の22件から後者は67件に増加しています。
本レポートではベンダーのRFIへの回答から得た情報に基づいて分析を行いましたが、その際には必要十分な情報が収集できたと考えています。ただ、フロントオフィス向けプラットフォームを手掛ける全てのベンダーが両方のレポートのRFIに回答を提出しているわけではなく、片方だけに回答したベンダーも一部含まれています。また、市場の有力ベンダーのいくつかはRFIに回答していません。最後に、レポートにはセレントによる推計値や予想値が数多く含まれており、データを解釈する際にはその点に留意する必要があります。