アジアの保険会社の「モノのインターネット」への準備は万端?:そもそも準備は必要か?【抄訳版】
2016/09/27
ウェンリ・ユアン
Abstract
(英文レポート"Are Asia-Pacific Insurers Ready for the Internet of Things? And Should They Be?"の重要部分を抽出し翻訳しました。)
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 保険会社はモノのインターネット(IoT)関連テクノロジーにどの程度対応できているか? |
2 |
保険会社は、IoTが保険コアプロセスにどのような価値をもたらすと考えているか? |
3 | 保険に特有のIoTの活動とは? |
本レポートは、セレントのアジア保険リサーチパネルの調査に基づき、アジアの保険会社によるモノのインターネット(IoT)の利用状況について解説します。
大多数の保険会社は3年以内に、ネットワークにつながった自前のセンサーの提供、テレマティクスデータの保管とアクセスの確保、データの分析およびモデル化を可能にする機能を備えるようになるでしょう。
現時点で、IoTテクノロジーはほとんど、あるいは全く価値を生み出していません。それでも5年以内には、保険金請求、商品開発および管理、販売をはじめとする保険中核プロセスの全てでIoTは多大な価値をもたらすでしょう。
現段階で IoTの活用が進んでいる分野は、個人/法人向け自動車保険、生命保険、住宅所有者保険、個人向け健康保険などに集中しています。半数以上の保険会社は5年後には、個人/法人向け自動車保険、住宅所有者保険、個人/団体健康保険、法人向け損害保険、個人向け生命保険、労働災害保険などの商品でIoTが本格的に導入されると予想しています。
「現在、多くの保険会社がパイロットプロジェクトを進めていますが、いまだ様子見を続けている慎重派の保険会社も多くみられます。業界では、IoTが保険ビジネスを大きく変え、しかも、そうした変化は5年以内に起きると見方が広まっています」とアジア金融サービスプラクティスのシニアアナリスト、ウェンリ・ユアンは述べています。