2012年 リモートキャッシュキャプチャー市場の最新動向:成長市場の大きな変化
Big Changes in a Growing Market
Abstract
現金流通量の拡大が続くなか、商店の間では現金受領コストの一部をリモートキャッシュキャプチャーに振り向ける動きが広がっています。
セレントの最新レポート「2012年 リモートキャッシュキャプチャー市場の最新動向:成長市場の大きな変化」は、急成長しているリモートキャッシュキャプチャー(RCC)サービスについて取り上げています。これは、店頭で安全かつ有効に現金を受領し、支払うための機能(スマートセーフ)と、情報伝達や暫定的な与信供与の機能を兼ね備えたツールです。米国では、商店のキャッシュサイクルの管理を強化する手段として、既に15年以上にわたって利用されてきました。
スマートセーフは1994年に初めて導入されましたが、その後はあまり普及が進んでいません。導入後の5年間の設置台数は、ようやく6,000台に達したところです。当初、現金輸送業者2社が導入に踏み切ったものの、伸び悩んでいました。2006年に一部の銀行が暫定的な与信供与を開始したことで普及が加速し、現在のようなRCCが広く浸透するきっかけとなりました。こうした「ゲームチェンジャー」の登場により、業界におけるRCCの普及率は大幅に上昇しました。そして今、さらなる発展を迎えています。
本レポートは、業界を一変させている新たな4つのゲームチェンジャーについて分析しています。今後はRCCの普及が加速し、関連機器の設置台数は2011年の約6万台から2015年には11万台超に増えると予測されます。
「これまで銀行、金庫メーカー、現金輸送業者は別々に業務を行ってきましたが、RCCによってこれらが協働してサービスを提供できるようになります。これらが連携することで、旧態依然として間違いの起こりやすかった多くの業界のキャッシュサイクルが大幅に効率化されました。ただし、現在導入されているソリューションのほとんどは独自に開発されたシステムです。オープンシステムモデルが確立されれば、市場を根本から変える最大のゲームチェンジャーとなるでしょう」とセレント銀行グループのシニアアナリストでレポートを執筆したボブ・ミーラは述べています。
レポートではまず、米国における現金決済の現状を概説し、銀行と商店の双方に関わる現金輸送の背景について説明しています。次に、RCCの価値連鎖に関わる全ての当事者に向けた価値提案を示し、市場を形作る激烈な変化について分析しています。最後に、現金輸送業者およびハードウェアメーカーが商店やプロバイダーに直接販売しているソリューションを比較し、RCCの今後の普及の見通しを示しています。