金融業界向けテクノロジーの新興ベンダー:「Innotribe $100k Startup Challenge」での注目株
2012/03/14
ジェイコブ・イエーガー Jegher
Abstract
革新的な新興のノンバンクは消費者金融市場をターゲットに見据え、銀行に攻勢をかけています。
インターネットは常に変化しています。このチャネルは絶え間ない進化を続けているため、銀行が最新テクノロジーを把握し、ビジネスモデルや消費者のニーズの変化に対応するためにはあらゆる面でスピードアップが必要です。市場の競争が激化するなか、銀行はイノベーションでなかなか優位に立つことができず、顧客のニーズに押されるかたちでギアチェンジし、改めて優先分野に集中的に取り組んでいる状況です。一方、積極的な金融サービスを展開するノンバンクは攻勢を強め、イノベーションを生み出しています。これらは、銀行の対応が遅れている分野や消費者の関心が高いと思われる分野にビジネスチャンスを見出しています。
セレントは2010年5月に、36の金融機関向けテクノロジーソリューションを手がけるベンダー36社が参加した「FinovateSpring」と呼ばれる会議に参加しました。同会議では、各ベンダーが7分間のデモンストレーションを行って自社の製品を紹介しました。セレントの最新レポート「金融業界向けテクノロジーの新興ベンダー」では、「Innotribe $100k Startup Challenge」の最終審査に残ったベンダー10社について、各ベンダーまたはその製品を簡単に紹介し、分析し、コメントを加えています。
「銀行は、顧客との関係強化に取り組む必要があります。そのためには業界全体の方向性を見極め、革新的な戦略を立てた上で、顧客との関係強化と競争力の向上をサポートできるパートナーと提携することが不可欠です」と、セレント銀行グループのシニアアナリストでレポート執筆者のジェイコブ・イエーガーは述べています。