アジアと日本の資本市場におけるマーケットデータ パート1:市場概要とテクノロジー需要の動向【日本語】
2015/06/30
Abstract
このレポートには英文版 "Market Data in Asia-Pacific and Japan, Part 1: Overview and Demand Trends" (2015年6月30日発行)もあります。
アジアと日本の資本市場の市場動向と、イノベーション機会がどこにあるかをマーケットデータの活用に焦点を置き分析します。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | イノベーションの契機は何か? |
2 |
イノベーションの機会はどこにあるか? |
3 | イノベーションをどのようにして引き起こすか? |
本Part 1では、アジアと日本の資本市場動向とテクノロジーの需要動向を考察します。
資本市場の動向(優先度)
- シンガポール、香港、次いで韓国は日本以外のアジア市場をリードしている 。どちらも現地市場での取引におけるグローバル企業の数が多い 。
- インドはシンガポール、香港ほどの先進市場ではないが、大きな成長の可能性を持つ大規模な市場と主要な市場データプレーヤーが存在している。
- 台湾、マレーシアでは市場全体も市場参加者もその規模は小さい。
投資家の動向とマーケットデータのニーズ
- 地元銀行やブローカー、資産運用会社に特化した場合、高品質で信頼性の高いデータ提供が求められている 。
- 大規模でグローバルな企業にサービスを提供する場合、ローレイテンシー機能の提供は前提となる。
- グローバルベンダーの高いコストは不評であり、価格競争の余地がある 。
- データ分析は、高成長、高利益率のサービスであり、グローバル及びアジア各地市場への日本市場データ(日本語データ)の分析サービスが期待されている。
- 日本市場データを提供することに加えて、分析を含む良質な各地地場市場データの提供も期待される
「資 本市場におけるテクノロジー利用は、市場規模とプレーヤーのプロファイルに大きく関係するため、市場毎に、プレーヤーの分類(プロファイル)と区分(ティ ア)で考察することが重要です。シンガポール、香港、韓国には、大規模な地元銀行、ブローカーや資産運用会社が多数存在し、最先端のテクノロジーへの需要 が存在します。こうしたローカルプレーヤー間でも、専門的で高品質、信頼性の高いデータが求められていますが、グローバルベンダーの高いコストに不満を 持っており、価格競争の余地があります」と、アジア金融サービスグループのシニアアナリストでレポートを執筆した柳川英一郎は述べています。
続くPart2では、成長市場を獲得するためのシナリオを構想し、いかに実現するか、その戦略を提示します。
本レポートは、20p、11図、5表で構成されています。