2017年 北米損害保険会社のCIO調査:プレッシャーとプライオリティ―
2017/01/06
Abstract
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | CIOによる2017年の計画策定に影響を及ぼすビジネス目標は何か? |
2 |
CIOが2017年に計画しているプロジェクトはどのようなものか? |
3 | 2017年には保険会社のIT予算にどのような変化があるか? |
本レポートは、北米損害保険会社のCIOを対象にセレントの例年の調査に基づき、2017年の優先課題と直面すると予想されるプレッシャーをまとめています。
調査対象となった全てのセグメント(小規模・中堅・大手保険会社)のCIOは、自社のIT計画に最も重要な影響を及ぼす要因として成長率および保有額、業務プロセスの最適化、イノベーション関するビジネス目標を挙げています。
3つのセグメントのCIOがいずれも最優先プロジェクトと位置づけたのは、①レガシーシステムの近代化②デジタル化(アナリティクスとIoTを含む)―の2つです。
2016-17年のIT予算の伸び率は中堅保険会社が7%、大手保険会社が3%で、過去数年と同水準になっています。小規模保険会社が7%なのは前年の伸び率が3%と低調だったことの反動とみられます。
「CIOは、2017年は十分な予算によってビジネスパートナー向け高性能機能の向上に注力できると期待しています。今年のCIO調査では『insurtechにいかに取り組んでいるか』という新たな質問を加えたところ、保険会社の規模に関係なく『様子見をしている』との回答が圧倒的多数を占めました。大手および中堅保険会社の中には、試験的プロジェクトを進めていると回答したところもありました。insurtechへの投資を行っていると回答した大手・中堅保険会社はごく少数にとどまり、insurtechを実際の業務で導入していると回答したCIOはありませんでした」と保険プラクティスのリサーチディレクター、ドナルド・ライトは述べています。