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コモディティ市場の再編を促す要因とその影響

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2009/02/23

Abstract


コモディティデリバティブは金融業界における成長市場です。ここ2年間に、取引所やインターディーラーブローカーなどの取引プラットフォームの再編 が加速しています。カウンターパーティ・リスクを避けるため決済機関の重要性が増すことに加え、地理的な拡大、流動性の獲得、テクノロジーの進化といった 再編要因が取引所が発展する上で重要な役割を果たすとみられます。


セレントの最新レポート「コモディティ市場の再編を促す要因とその影響」は、世界の主要商品取引所の発展状況を分析しています。欧米では業界再編の流れに乗ってシカゴ・マーカンタイル取引所(CME)グループやインターコンチネンタル取引所(ICE)などの大型組織が誕生しています。あらゆる商品セグメントの取引を手がけるCMEグループなどは、農産物や金属など1つのセグメントに特化している取引所に比べて優位に立つと予想されます。

欧米の取引所は、扱う商品の幅の広さと優れたテクノロジーで世界でも優位に立っています。アジアの取引所は基本的な商品しか扱っていませんが、経済成長の著しい中国およびインドに拠点を置く大連商品取引所(DCE)やマルチ・コモディティ・エクスチェンジ・オブ・インディア(MCX)などは成長率で他を大きく上回っています(DCEの売買高は2008年に70%近く拡大)。


出典:セレント

「コモディティ取引所は、経済危機の余波を乗り切る過程で大きな変化に直面するでしょう。当初は売買高が低迷するものの、カウンターパーティ・リスクを低減するため店頭取引から取引所取引へのシフトが進み、その恩恵を受けるとみられます」とセレントのアナリストでレポートを執筆したアンシュマン・ジャスワルは述べています。

このレポートは、コモディティ市場の取引プラットフォームおよび決済機関に焦点をあてた3回シリーズの第1弾レポートです。ここでは世界の主要コモディティ取引所を紹介し、ここ数年間に業界再編が進んでいる理由を分析しています。また、取引所とインターディーラーブローカーの役割の重複点についても論じています。第2弾レポートではインターディーラーブローカーについて詳しく取り上げ、第3弾ではコモディティ市場において決済機関が果たす重要な役割について検証する予定です。

本レポートは35図と10表を含む全70ページで構成されています。