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デビットカード市場の世界動向予測

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2004/07/01

Abstract


セレントの最新レポート「デビットカード市場の世界動向予測」は、世界のデビットカード市場における銀行のビジネスチャンスと課題について分析しています。同レポートは、中南米、北米、欧州、中東、アジア太平洋およびアフリカの20カ国に拠点を置く銀行、カードネットワーク会社、金融当局など40以上の組織に対する取材をもとに作成されています。

セレントはこの中で、世界の市場間でかなりの格差はあるものの、先進国・発展途上国のいずれにおいても通常のデビットカードおよびプリペイド式デビットカードの市場拡大余地は極めて大きいことを指摘しています。また、レポートでは、銀行が次々に直面する課題についても取り上げています。 たとえば、デビットカードに対する助成金打ち切りの声が多くの国であがっていること、顧客をATMから遠ざける手段を講じる必要があること、インターチェンジ・フィー(加盟店がカード会社に支払う手数料)をめぐる加盟店や金融当局との論争などです。

今後予想されるトレンドの1つに、地域内や国内でデビットカードネットワークの統合がさらに進むことが挙げられます。これは、ビザやマスターカードにとって有利な展開といえるでしょう。 一方、ビザとマスターカードの勢力増大に対する加盟店や金融当局の抵抗も強まるとみられます。「ビザやマスターカードが発行するデビットカードは、想像も及ばない成果を上げる可能性があります。たとえば、現時点で銀行口座を持たない世界の大多数の人々の口座開設を促し、キャッシュ・ベース経済の先行き改善に貢献することも考えられます。ただし、これらは、インターチェンジ・フィーの保護および増強なしには達成できないでしょう」 と、セレントのシニアアナリストで上記レポートを執筆したグウェン・ベザーはコメントしています。

セレントは次のような今後の展開を予測しています。①小売店によるデビットカードの独自ネットワークの開発が進む、②米国では従来の署名式デビットカードが根強く残る、③店頭詐欺の対象がEMV準拠国から米国などICチップを使わない従来の磁気ストライプの署名式デビットカード普及市場にシフトする、の3点です。

同レポートは、20のグラフを含む全29ページで構成されています。