BPMの導入効果:アメリカン・ナショナル保険のケーススタディ
Abstract
BPMツールは、吟味して利用すれば、保険サービスの目覚しい改善と保険会社のIT環境の変貌を促進します。
ビジネス・プロセス・マネジメント(BPM)は商品や既存システムの複雑さを解消するのに有効であり、保険会社に多大な可能性を提供するツールと言えます。セレントの最新レポートは、アメリカン・ナショナル生命保険が1998年から進めてきたBPM戦略について、ベンダー選択(ぺガシステムズ)の経過を含めて紹介しています。その中では、同社の医療保険の顧客サービスセンターと独立マーケティング会社のフィールドサービスセンターにおける取り組みを詳しく紹介し、プロジェクトの計画方法と具体的な成果を明らかにしています。
「アメリカン・ナショナルのケースは、適切なツールを適切な方法で利用することによってどのような成果が得られるのかを実証するものです。」と、セレントのシニアアナリストで今回のケーススタディをまとめたクレイグ・ウェーバーは述べています。「同社は、ビジネス・プロセスとそれに対するシステムのサポート体制を総合的に捉えることで、一連のバックエンドシステムを再構築することなくサービスを劇的に改善させました。つまり、多くの保険会社の課題でもある既存インフラの有効な活用方法を見出すことに成功したのです」
ウェーバーによると、アメリカン・ナショナルでは全社員のプロセスに対する意識を喚起させ、そして「ワークフロー設計者(ビジネス・プロセスを設計し、BPMソフトを使ってそれらを体系化するスタッフ)」チームが文字通り数百種類に上るビジネス・プロセスの円滑化および自動化をサポートした結果、劇的な成果を上げることができたのです。
同社の医療保険顧客サービスセンターでは、1999年には平均1分37秒かかっていた応答時間が、BPM導入後の2004年には14秒に短縮しています。また、放棄呼率も約8%からわずか0.6%にまで低下しています。
「このような改善は、計り知れない効果をもたらすでしょう。そして、顧客と代理店双方の満足度の向上が、長期的な収益性の改善につながることは明らかです」とウェーバーはコメントしています。
このレポートは12の図と6つの表を含む全31ページで構成されています。