2008年 リモート・デポジット・キャプチャーの現状:短距離レースがマラソンに
Abstract
中堅銀行、コミュニティ・バンク、信用組合の間では、ここ1年でリモート・デポジット・キャプチャー(RDC)ソリューションを導入する動きが急速に広まりました。2008年末には、米国内の銀行の3分の2または金融機関全体の40%がRDCソリューションを採用する見通しとなっています。
RDCは市場投入された2005年に普及が拡大しましたが、導入にかかる負担も大きかったのが実情です。当初のブームが治まると金融機関の多くは様子見のスタンスに転じ、長期戦に備える体制をとっています。製品やプラットフォームを見直すと同時に、業務手続、スタッフトレーニング、顧客サポート、デバイスの実装、価格設定などの再検討を進めています。その結果、RDCを取り巻く状況は1年前と比べても大幅に変化しました。今後も金融機関がRDCソリューションを導入する動きは続くものの、そのペースは従来の予想を下回るでしょう。ソリューション導入をめぐる競争は、短距離レースからマラソンへと様変わりしました。
セレントの最新レポート「2008年 リモート・デポジット・キャプチャーの現状:短距離レースがマラソンに」は、2008年 に入って新たに3,000を超える金融機関がRDCソリューションを導入したことを受け、同ソリューションを導入済みの金融機関の総数は年末時点で 7,200に達すると予測しています。一方、顧客側のスキャナー設置台数は予想を下回っており、2008年末のユーザー/スキャナー数は前年比72%増の 38万2,000となる見通しです。
「セレントは、RDC市場は未開拓の部分がなお比較的 大きいとみており、2014年までにキャプチャー・ポイントが500万まで増加するとした従来の市場拡大見通しは決して誇張ではないと考えています。しかし、米金融業界が激動の局面にあるだけに、現時点では市場機会の実現に当初予想していたより時間がかかることは明らかです。」と述べるのは、レポートの執 筆者で銀行プラクティスのシニアアナリストでもあるボブ・ミーラです。
本レポートは25図と22表を含む全74ページで構成されています。