米国保険業界のIT投資動向:2005-2010年(生命保険エディション)
Abstract
セレントは、米国保険業界の2005年IT投資総額は288億ドル(約2兆9,800億円)には達し、2010年にはさらに420億ドル(約4兆3,500億円)まで拡大すると予測しています。
セレントの最新レポート「米国保険業界のIT投資動向:2005-2010年(生命保険エディション)」は、今後5年間のIT投資は緩やかなペースで拡大するとの見通しを示しています。レポートではプロジェクト投資額を運用・保守と新規プロジェクトに分け、さらにハードウェア/ソフトウェア/スタッフ/サービス/通信/その他の項目にカテゴリー分類し、また11の業務分野別にも分類しています。
「現在、米国の保険会社は保険料収入の2.5~3%程度をIT投資に振り向けています。保険業務におけるITの重要性は一段と増しており、IT関連費用の営業費比率も上昇していることから、5年後にはIT投資の対保険料収入比率は3~3.5%に伸びると見込みです。したがって、向こう5年間は保険料収入の緩やかな増加に合わせてIT投資も基本的には同じような拡大ペースを維持するでしょう」と、セレント保険プラクティスのマネージャーで上記レポートの執筆者であるマシュー・ジョセフォウィッツは述べています。
損害保険会社のIT投資額は、2005年の132億ドル(約1兆3,700億円)から2010年には208億ドル(約2兆1,600億円)に拡大する見通しです。その間、新規プロジェクトの投資先は、保険契約管理や保険金請求に関するものから、商品設計や販売関連へと若干シフトするでしょう。
一方、生命保険会社のIT投資額は、2005年の156億ドル(約1兆6,200億円)から2010年は212億円(約2兆2,000億円)に拡大すると予想されます。新規プロジェクト投資は、保険契約、引受、ITインフラなどから商品設計、販売、保険金請求、請求書作成へとやはり徐々にシフトしていくでしょう。
注)米ドルから日本円への換算レートは、2005年1月31日の仲値(東京三菱銀行公表による)を参照。