2020年版
Key research questions
- カナダのファイナンシャル・プランニング業界の特徴とは?
- より広範なファイナンシャル・プランニングのプロセスにおける退職の意味合いとは?
- APIの役割がベンダーの発展与えた影響とは?
Abstract
本レポートは、「フィナンシャルプランニング・テクノロジーの状況: 2020年北米編」に続く、北米ファイナンシャルプランニング・テクノロジー市場の3カ月にわたる調査レポートのひとつである。3つのレポートの最後として、退職所得に焦点を当てた別のレポートも本年後半に発表する予定である。本レポ―トでは、Advicent、Conquest Planning、Equisoft、Morningstar、Voyantなどのカナダ市場のベンダーを紹介している。紹介しているソリューションの一部は、米国、欧州、アジア、その他の市場でも提供されているが、本レポートのプライマリー・オーディエンスはカナダの金融機関とアドバイザー・コミュニティーである。
ファイナンシャル・プランニングはアドバイザーと顧客の関係の中心に位置し、ウェルスマネジメント会社は、アドバイザーと顧客のエクスペリエンスを向上するために、プランニング機能を進化し続けている。ファイナンシャルプランニング・ソフトウェア企業の買収ラッシュ(特に米国における)は、より広範なウェルスマネジメントテクノロジー・エコシステムにおけるプランニングの価値を例証している。パンデミックにより、カナダの投資家のデジタルへの期待は高まっている。その影響はファイナンシャル・プランニングにも及び、アドバイザーはパンデミック後の世界で、デジタル・インタラクションを活用してアドバイスを提供するようになっている。
ベンダーの全体的な開発テーマとしては、インタラクティブなプランニング機能の向上がある。これには以下のようなものがある。
- ファイナンシャル・プラン構築のサイクルを短縮するための支援。シナリオテストを改善するためのAIや、アドバイザーのワークフローにおいて効率性を高めるためのレポートの選定と選択が含まれる
- インタラクティブで継続的なプランの構築。ファイナンシャルプランを構築しながら、アクションプランを構築する技術(例:CRMやポートフォリオ管理ツールとの直接結合を含む、次のステップのロードマッピング)
- オープン・プランニング。統合とAPIの有用性に改めて焦点を合わせ、リード・ベンダーのファイナンシャルプランニング・ソフトウェアが提供するプランニング機能へのアクセスを向上する
アドバイザーのニーズと、それに対応するためのベンダーによる最近の開発は以下の通り。
これらの要素を考慮すると、ベンダーの将来の展望とはどのようなものであり、最新のファイナンシャルプランニング・ソフトウェアへのベンダーのアプローチは、パンデミックによりどのように変化するか?そして、最終顧客のワレットシェアをより多く獲得するための研究・開発投資の今後の動向とは?カナダでは依然として不確実性が高く、ウェルスマネジャーはロードマップの作成とデジタルアドバイザリーサービスの導入に全力を注いでいる。本レポートでは、このようなデジタルニーズをサポートするために、プランニングソフトウェアがどのように変化しているかを調査している。