System zを最大限に活用ーパートⅠ: 専用エンジンの採用でメインフレームを再評価
Abstract
昨今の市場危機を受け、効率性の向上とコストの削減はかつてないほど重要な課題となっています。しかし、企業のCIOはいまだシステムを近代化する方法を模索している状況です。System zの専用エンジンを採用することで、 従来のメインフレームの信頼性を維持しつつシステムの近代化とコスト効率の向上を実現することが可能となります。
セレントが今年2月に発行したレポート「2008年欧州保険会社のCIO調査:プレッシャー、プライオリティ、プロジェクト、プラン」では大手保険会社の40%以上、中堅保険会社の31%がIBMのSystem z上でアプリケーションを動作していることが明らかになりました。また、同システムを採用している保険会社では、インフラ全体の30%以上がSystem z上に構築されています。この比率はここ3年間で低下しているとはいえ、現在もz/OS上で動作するアプリケーションは最も重要であり、最もリプレースが難しくなっています。
セレントの最新レポート「System zを最大限に活用ーパートⅠ: 専用エンジンの採用でメインフレームを再評価」は、保険会社がSystem z を近代的な分散型インフラの中核コンポーネントに変革するための新しいツールやテクノロジーを探っています。入手可能なテクノロジーや経済環境の現状が変 化するのに伴い、メインフレームのアーキテクチャやプライシングモデルにも進化が求められています。専用エンジンを採用することで、いずれの点においても System zの競争力を向上させることが可能となります。
専用エンジンの市場要因
メインフレームの |
専用エンジンの採用により |
メインフレームの |
専用エンジンを採用することで、 |
メインフレーム上における |
専用エンジンは、プロセッサの追加費用なしにJavaベースの |
DB2の競争力の向上 |
メインフレームのデータベースはWeb対応のアプリケーションに |
エンタープライズ・サーバ |
企業は、社内外のニーズに対応可能なコスト効率の高い |
出典: セレント |
「業界によってメインフレームに対する評価は異なります。メインフレーム・プラットフォームの利用経験がある顧客は、メインフレームをクオリティの高い サービスを提供するコスト効率の良いソリューションとして評価しています。一方、メインフレーム独自のノウハウをあまり取り入れていない分散型インフラを 支持する顧客は、メインフレームを高コストで従量課金型の古いシステムと捉えています。メインフレームは近代的なインフラとは無縁であると思われがちです が、System zを分散型環境の中核に位置づけるための新たなツールやテクノロジーを採用する保険会社が増えつつあります」と指摘するのはセレント保険プラクティスのシ ニアアナリストでレポートを執筆した ジェフ・ゴールドバーグです。
レポートでは、企業によるSystem z専用エンジンの利用をサポートするツールやサービスを提供しているベンダーとしてBMC Software、CA, Inc.、DataDirectの3社を紹介しています。
本レポートは22ページから成り、2図を掲載しています。