ロボアドバイス、ポートフォリオリスク管理と規制の関係を徹底検証
2017/07/13
投資手法とポートフォリオリスク管理の透明性を高めようとする動きは、ロボアドバイザーにビジネスチャンスをもたらすと同時に、ロボアドバイザーの開発または購入を予定している金融機関にとっても好機といえるでしょう。
Key research questions
- ポートフォリオのリスク管理について、規制当局はなぜ傍観者的なスタンスをとっているのか?
- ロボアドバイザーが使っている投資家分析ツールは十分なポートフォリオリスク管理機能を備えているか?
- ポートフォリオリスク管理ツールの導入を促進する要因は何か?
Abstract
規制当局はここにきてロボアドバイザーに対する関心を示し始めており、ソリューションについての調査を開始しています。基盤となるアルゴリズムとリスクモデルはきちんと確立しているか、ブラックスワン的事象や持続的な市況の悪化に対応できるのか、といった点が焦点になっています。
これまで、ポートフォリオリスクに関しては手数料の透明化が求められてきませんでした。こうした不透明性が原因で、投資家はポートフォリオ運用サービスに実際にどれだけコストを支払っているのか、それらのコストがどのように算出されているのかを見極めることができませんでした。ロボアドバイザーは、リスク評価やその他の業務プロセスにも透明性の基本原則を適用し、投資モデルに関する情報の共有を今まで以上に求められるようになるでしょう。