中国の銀行市場に参入する ソリューションプロバイダーへのアドバイス
Abstract
(このレポートは2007年3月26日に中国語で発表されましたが、英訳版を"Selling to Banks in China: A Guide to Market Entry for Solution Providers"というタイトルで2007年4月25日に、和訳版を2007年12月27日に発行しました。)
グローバル化や市場の改編によって中国の銀行業界は変容しつつあり、それに伴ってITソリューションに対する需要が拡大し、外資系および国際ベンダーのビジネスチャンスが到来しています。
外資による投資、合併・買収、様々な企業の事業拡大に伴い、中国の銀行ではテクノロジー需要が高まっています。国際的ソフトウェアベンダーは、自社製品の重要な販売先として中国にますます注目しています。セレントの最新レポート「中国の銀行市場に参入するソリューションプロバイダーへのアドバイス」では、中国の銀行市場において、外資系ベンダーが持ついくつかの利点について論じています。
「外資系ベンダーは製品が成熟しており、銀行の将来的ニーズにも対応できるという利点があります。その反面、中国市場に対する理解が未だ浅く、価格および導入コストが高く、地元の顧客からの支持を得ていないなどの弱点があります」とシニアアナリストでレポートを執筆した ウェンリ・ユアンは述べています。「地元ベンダーは中国市場のニーズに精通し、低価格、人件費の安さなどを利点とする一方、顧客の将来的ニーズの先見性に欠け、顧客の要望に迅速に対応しきれないこと、国際基準に準拠していない、などの弱点を持っています。」
外資系ベンダーにとって、地元企業と提携関係を結ぶことは、双方に利益をもたらす戦略になる、とレポートは指摘しています。外資系ベンダーと地元ベンダーはそれぞれの強みを補完しあい、相互の利益を満足させることができます。これにより、中国の国営商業銀行、株式制商業銀行、大手・中堅の商業銀行などは、コアビジネス、リスク管理、トレジャリーシステムといった大型システムの選定にあたって外資系ベンダーに以前に増して注目するようになるでしょう。
本レポートでは、外資系ベンダーが中国の地元企業や他の外資系企業と連携する際のアドバイスを示し、参入プロジェクトを進める上で特に注意すべき点を明らかにしています。大型参入プロジェクトを成功させたベンダーは、以後、多くの後続プロジェクトを受注することになるでしょう。
本レポートは3つの表を含む26ページで構成されています。