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台湾のデリバティブ市場

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2012/11/06

Abstract


台湾の金融業界は、口座数や売買高の伸び悩み、グローバル競争、テクノロジーの進化、投資資金の流出など、様々な問題に直面しています。今後の成長は、テクノロジーおよびサービス主導型経済への移行がさらに進むかどうかにかかっているといえるでしょう。

台湾では、株式、債券、マネーマーケットなどの市場を通じた直接金融が大幅に拡大しました。政府は、デリバティブ市場の規制緩和も徐々に進めています。国内金融市場の競争は激しさを増していますが、デリバティブは成長余地の大きい分野です。セレントの最新レポート「台湾のデリバティブ市場」は、デリバティブ関連の規制、市場参加者および取引プラットフォームについて取り上げています。

台湾では、取引所取引の大半を個人取引および金融機関の自己勘定取引が占めている一方、銀行が店頭取引の主要プレーヤーとなっています。主な市場トレンドとして、①国内でヘッジファンドが組成される可能性がある②台湾の金融機関が海外市場に進出している③海外進出に伴い為替・金利デリバティブの取引が拡大している④台湾先物取引所のインフラは先進性に欠け、また個人の取引が大部分を占めているため、高頻度取引の普及がなかなか進まないとみられる―などが挙げられます。

「自己勘定取引を行う金融機関、年金基金、ミューチュアル・ファンドは、海外でのデリバティブ取引を拡大するとみられます。その背景には、リスク管理や規制緩和の国際化の動きが広がり、海外市場やデリバティブ市場に投資する年金基金が増えてきたことがあります」と、セレントのアジア金融サービスグループのアナリストでレポートを執筆したフア・ジャンは述べています。

レポートでは規制および税制の枠組み、市場参加者、取引プラットフォームについて解説し、この分野の決済を手がける金融機関への提言も示しています。

本レポートは24p、11図と14表で構成されています。