北米・中南米における共同組織金融機関の効率化と成長のための組織構築
REPORT PREVIOUSLY PUBLISHED BY OLIVER WYMAN
Abstract
オリバー・ワイマンがカナダ、米国、メキシコおよび中南米諸国の25を超える共同組織金融機関(貯蓄貸付銀行、信用組合など)を対象に行った調査では、成長を目指す上では組織全体の効率化が重要なカギを握ることが明らかになりました。
この調査結果をまとめたレポートは、ケベックで開催された「International Summit of Cooperatives 2014」で発表されました。同サミットには3,000名を超える世界中の共同組織や相互会社のリーダーが集まり、現在または将来発生し得る様々な業務課題に対する共通の懸念を議論しました。
このレポートは経営幹部や重要なステークホルダーへの取材をもとに執筆されたもので、共同組織金融機関が長期的に最善の成功を収めるためにとり得る(とるべき)組織面の重要施策に焦点を当てています。
レポートでは、金融機関を取り巻く個別の状況にかかわらず、以下の7つの重要課題に取り組むことがこうした金融機関に利益をもたらすと指摘しています。
1. 業務目標について意識し、慎重に検討する。
2. 成長を可能にする組織構造を構築する。
3. ガバナンスの手続きを最適化する。
4. 成長促進と効率化のためにリソースを振り向ける。
5. 高業績を可能にする企業家精神にあふれた経営モデルを構築する。
6. 成長理念に沿って人的資本(従業員および管理者)を確保する。
7. 非公式な組織活動の重要性を認識する。
「今回の調査結果は、これらの金融機関がイノベーションと成長を促進する上で、組織の構築、メンバーとの取引、有能な人材の発掘と育成、個別および共同の取り組みをどのように進めるべきかを示す重要なヒントとなっています。貴重な経験となったこのサミットを通じて我々は視野を広げ、世界の共同組織金融機関に対する理解を深められたほか、こうした動きの経済性とビジネスチャンスを理解し、この分野の組織効率化に関する議論に貢献することができました」とシニアパートナーのジョン・ ブーチーバーは述べています。