米国および欧州株式市場における大変革 :MiFIDとレギュレーションNMSの比較
2006/05/17
Abstract
セレントの最新レポートでは、欧米諸国の株式市場に迫りくる大変革について、比較調査しています。
米国のレギュレーションNMS(全米市場システム規制)と欧州のMiFID(投資サービス指令)が、株式市場の構造に大きな変化をもたらしています。これら2つの新規制はしばしば同時に取上げられますが、誤解されているケースが多く、両者間には相違点があります。セレントの最新レポートは、レギュレーションNMSとMiFIDの最も重要な構成要素を考察し、これらの施行後の市場構造について検討しています。主な論点は以下の通りです。
- 最良執行の要件
- 市場データ
- 取引所の役割と取引所集中義務
- 業務遂行基準
- アンバンドリング (業務の分離)
一般に、欧州市場では米国市場よりも大がかりな規制が施行される傾向がありますが、今回は両者の役割が逆転しています。
「欧州委員会の取り組みの基盤には、規制当局は市場のマクロ構造を自ら形作る立場にはなく、構造の変化は市場動向に任せるべきであるという考えがあります。これに対しSEC(米国証券取引委員会)は、はるかに実践的なアプローチをとっており、その手法の綿密さや複雑さにはしばしば驚かされます」と、セレントのCEOで本レポートの執筆者であるオクタビオ・マレンジは語っています。
レポートでは、両規制を比較対照した上で、市場参加者が、以下の分野のどこに新たなビジネス機会を見出せるか考察しています。
- 市場データの販売
- アルゴリズムのクォート
- インターナライゼイション
- 注文執行サービス
本レポートは3図と3表を含む全23ページで構成されています。