保険業界のソフトウェア導入動向: 2004 -2005年(損害保険編)
Abstract
保険会社のサービスに対する期待が高まり、ベンダーソリューションの高度化が進む中、保険会社向けソフトウェア導入実績は好調が続いています。
今回で3回目となるセレントの「保険会社向けソフトウェア導入動向年度調査」結果では、昨年来のソフトウェア導入実績の成長傾向が続いていることを示しています。
「この目覚しい上昇機運は驚くようなことではありません」と、セレントの最新レポート「保険業界のソフトウェア導入動向:2004-2005年」の執筆者であるクレイグ・ウェーバーは述べています。「保険会社やベンダーは、真の価値を提供するソリューションであれば買い手がつくということを、取材を通じて示唆していました。」ウェーバーは、調査対象となったベンダーの2005年第4四半期の成約件数が前年同期比で80%増加したことを指摘しています。
レポート(損害保険編、生命保険編に分冊)では、68社のベンダーによる1,158件のソフトウェア導入事例について調査し、各事例を、カテゴリー、顧客のタイプ、その他の要因に基づいて分析しています。また、以下のような主要結果について詳述しています。
・ビジネスライン全体に関しては、コアプロセッシング分野の成約件数が全体の32%を占めた。実数でも、コアシステムの四半期ごとの平均成約件数は2004年の43件から2005年には49件に増加しており、同市場の力強さを示している。
・文書管理の分野でも、四半期ごとの平均成約件数が2004年の36件から2005年には69件へと急増し、同分野の成約件数は全体の36%を占めた。尚、この分野は、生命保険会社による成約件数の伸びが損害保険会社を上回っていた唯一の分野である。
・2004~2005年のソフトウェア成約実績のうち半数近くは、新規顧客向けの新製品ライセンスが占めている。
また、レポートには、各保険分野に参入したベンダーの成功度を表す「牽引力指数」も掲載しています。各ベンダーが回答した導入実績と顧客タイプに基づいた牽引力指数で、上位にランクされたのはSunGard、ImageRight、Exstream、Fiserv、Fair Isaac、Computer Sciences Corporation、InSystems、Pegasystems、Document Sciences、Insurityの各社です。