決済トークン化とデジタル・イネーブルメント・エコシステム:重要な転機
2018/11/05
リモート商取引:デジタル・イネーブルメントにおける次の未開拓分野
Key research questions
- デジタル・イネーブルメント・サービスとは?その主要プレーヤーは?
- デジタル・イネーブルメントにおけるチャンスと課題は?
- カード業界がデジタル・イネーブルメントのチャンスを活かす方法は?
Abstract
2018年10月米国で開催されるMoney 20/20に向けて、主要グローバル決済ネットワーク(Visa, MastercardおよびAmerican Express)は、リモート商取引、すなわちインターネット商取引とモバイル商取引の決済の利便性およびセキュリティを向上する共同の取り組みを発表した。それらの取り組みの焦点は、記録された認証情報トークン化の小売店による採用の促進と、業界標準化団体EMVCo社によって発表された新しいフレームワーク/仕様であるSecure Remote Commerce(SRC)を実施するための準備である。
EMVCo社の決済トークン化はApple Payが運用を開始した2014年に発表された。しかしトークン化は、今までのところ主に採用が遅れているモバイル近接決済のサポートに重点を置いている。
セレントは、カード中心のエコシステムは今や重要な転機にあると考える。近接決済と違って、リモート商取引決済には現在規格がない。トークナイゼーション、3DS 2.0、およびSRCのような規格の投入は、明らかなメリットをもたらすはずである。