グリッド・コンピューティング: 金融業界への指針
Abstract
(このレポートは2006年2月24日に"Grid Computing: A Guide for Financial Services Firms"というタイトルで英文で発表されましたが、和訳版を2006年5月31日に発行しました。)
セレントの予測では、今後金融関連企業によるグリッド・コンピューティングプロジェクトへの投資が進み、その投資総額は2006年から2010年の間に1億米ドル強(約120億円強)から5億米ドル(約590億円)近くまで拡大する見通しです。
セレントは、最新レポート「グリッド・コンピューティング: 金融業界への指針」で、グリッド・コンピューティング市場について検証し、金融関連企業および保険会社に向けてビジネスに即した指針を提供しています。
レポートでは、グリッド・コンピューティングと類似テクノロジーの相違を説明した上で、グリッド・コンピューティングの仕組みをわかり易く解説しています。また、現在から将来にわたるグリッド・コンピューティングの金融関連企業における実戦的な活用方法も示しています。さらに、大手保険会社と大手銀行の2つのケーススタディを通じて、金融業界におけるグリッド導入の成功例を紹介しています。
「グリッド・コンピューティングはついに大きな転換点を迎えました。このテクノロジーは、リスクのモデル化や、コンピュータ上に集約されたタスクの実行における企業内の処理能力を根本から変えています。そして、早い時期に採用した企業は圧倒的な競争上の優位を確保しつつあります」と、セレントの保険プラクティスのシニアアナリストで本レポートの執筆者であるチャド・ハーシュは述べています。
グリッド・コンピューティングは対象ユーザーに明確なバリュー・プロポジションを提示するものですが、レポートではこれまでグリッドの躍進を阻んできた課題についても調査し、こうした課題がいかに克服されつつあるかを示す貴重な情報を提供しています。また、グリッド・コンピューティングの将来についても概観し、金融サービス業界におけるグリッド普及率を予測しています。
本レポートは6図を含む全31ページで構成されています。
注)米ドルから日本円への換算レートは、2006年1月31日の仲値(東京三菱銀行公表による)を参照。