端株の活用
Key research questions
- 端株取引への関心を高めているものは?
- 端株取引はダイレクト・インデクシングにどのような影響を与えるか?
- ダイレクト・インデクシング採用の課題とは?
Abstract
米国では、「ビッグ・フォー」(直に「ビッグ・スリー」となる見込み)と呼ばれるブローカーディーラー、すなわちチャールズシュワブ、TDアメリトレード、フィデリティ、および E*トレードが、頻繁にプレスリリースのパンチを繰り出している。そのパンチの応酬に加え、シュワブ、フィデリティ、TD、パーシングの間では、各社に対応するクリアリングとカストディを巻き込んだ戦いがある。最も重要な一撃は、2019年後半に手数料ゼロ取引の発表によってもたらされた。本レポート執筆時点での直近のパンチは、フィデリティの端株取引取り扱いの発表と、モルガンスタンレーのE*トレード買収の提案である。これらの企業は市場シェアやマーケティング広報の闘いを続けており、未来の個人向け証券会社や、それに対応するクリアリングハウスやカストディアンにとって、これらの発表がどのような意味を持つか具体的に検証することが重要である。
端株取引の取り扱いは、投資家が取り組む解決困難な問題を解決する。
主要ブローカーディーラーは、手数料ゼロ取引および端株取引を体験するのは初めてだが、金融市場は初めてではない。Apex ClearingやFolio Institutionalのような「デジタルカストディアン」は、あらゆる規模の投資家にサービスを提供しているウェルスマネージャーに、端株取引のための機能を既に提供している。それでは、仲介業務プラットフォームを擁するカストディアンが、端株取引の取り扱いに投資している理由は何か?
手数料ゼロの端株取引を提供している主要ブローカーディーラーの影響を考察することにより、クリアリングハウスおよびカストディアンの未来と、彼らが提供するポートフォリオ管理やメンテナンス・ソリューション(および商品開発) についての問題点を明らかにする。
(詳しい情報は、セレント北川俊来TKitagawa@celent.comまでお問合せください)