ポストトレード市場革命の足音:デリバティブ清算インフラ刷新への取り組みと課題【日本語】
2018/01/29
本レポートは、「証券決済革命」シリーズの第5弾で、2017年秋に実施した「ポストトレード業務におけるテクノロジー活用サーベイ」の結果に基づき、革命に対峙する市場参加者の現状と課題を総括し、レガシー&エコシステムマイグレーション、イノベーションとエマージングテクノロジーの可能性を提言します。
Key research questions
- 「JSCCデリバティブ清算刷新」プロジェクトとは何か?
- 市場参加者の取り組みは今何処にあるか?
- 市場参加者にとって、機会と課題、対処策は何か?
Abstract
日本のデリバティブ市場は、市場デリバティブ、有価証券店頭デリバティブともに、飛躍的な拡大を続けて来ました。既に、新J-GATE(先物・オプション)の稼動(2016年7月)により約定システム面での市場統合を完了し、引き続き、清算インフラの刷新プロジェクトに取り組んでいます。
プロジェクトは、日本証券クリアリング機構(JSCC)の上場派生清算システムを更改し、リスクモニタリングと担保管理機能の拡充を図るもので、2018年2月稼動を予定します。JSCC新清算システムは、その後、上場現物清算、国債清算をあわせ、JSCCの全清算業務に共通な基盤として、全体コストの最適化を目指します。