アリアンツ生命におけるコールセンターテクノロジーのアップグレード
Abstract
アリアンツ生命は、コールセンターの刷新によって、実質的な人員増を伴わずに今年度保険料収入を前年比78%増に伸ばしています。
セレントの最新レポート「アリアンツ生命におけるコールセンターテクノロジーのアップグレード」は、大手生命保険会社アリアンツによるコールセンター刷新の実例を紹介しています。同社は、コールセンターのネットワークインフラおよびアプリケーションポートフォリオのアップグレードを通じて、財務上、業務上の様々な成果を上げています。保険会社のコールセンターの基本ネットワークのテクノロジーには、長い間ほとんど動きがありませんでした。すなわち、ボイス用とデータ用にそれぞれ別々のネットワークが構築され、着信コールはボイスネットワークに、質問とその対応はデータネットワークに接続されるという仕組みです。ところが、音声、データ、ビデオを一つに統合したネットワークが開発されたことで、このような状況は一変しています。
アリアンツは2003年、個人向け保険グループのコールセンターを刷新しました。新たに導入された主な機能は、ボイスおよびデータ用の統合ネットワーク、VOIP電話、エージェントと保険契約者用の単純でわかりやすいアクセス番号、インテリジェント・コール・ルーティングなどです。
新しいコールセンターは、財務面にもそれ以外の面にも様々な成果をもたらしています。まず、生産性(社内セールス担当者の稼働率)が85%から92%に向上しました。また、今年度の保険料収入が、実質的な人員増がなかったにもかかわらず前年比78%増と大幅に伸びています。経営陣は、リアルタイムでも過去に遡っても簡単に業績を把握することが可能になりました。中でも最大の成果は、エージェントの技能別に着信コールを振り分けるルーティング機能の採用によって、着信コールを最適なセールス担当者に接続できるようになったことでしょう。
セレントのシニアアナリストでこのレポートを執筆したドナルド・ライトによれば、「ボイスとデータの統合ネットワークはコストが割安な上、効率性も優れています。さらに重要なのは、コールセンターのスタッフと顧客の双方に使いやすい新機能が提供されたことです」とのことです。
下図は、アリアンツ生命のコールセンターに導入されたボイス/データの統合ネットワークの概要を示したものです。
このレポートは11の図表を含む全25ページで構成されています。