予測分析と引受判断を組み合わせたFreedom Specialty Insurance 社のケーススタディ
2014/07/15
マイク・フィッツジェラルド
A Case Study
Abstract
予測分析と経験に基づく引受判断を組み合わせることで、保険会社は業務実績を向上させることができるでしょう。
本レポートはFreedom Specialty Insurance社が予測分析に基づく引受けプラットフォームをいかに構築、改善、維持しているかを紹介します。
会社役員賠償責任保険(D&O)と呼ばれる特殊保険商品は、保険契約者が職務執行中の過失、無謀な行動、不誠実な行為または不作為などで訴えられた場合に法的費用および法的責任を補償するものです。この商品の保険料、補償上限および利用可能性を設定するにあたって、引受人は特定の個人、彼らの所属する企業、訴訟が起こされる可能性など複数の要素を考慮します。
スコッツデール保険会社は2008年にD&O市場に参入し、予測分析モデルに外部データを取り込むことで直感に基づく引受判断を補完するリスク選択アプローチを採用しました。「同社がこうした意思決定を行ったタイミングは注目に値します。米経済が急速に悪化し、経営実績にさほど自信が持てない時期だったからです。しかし、それが結果的に好実績につながったのです」とセレントのシニアアナリストでレポートを執筆したマイク・フィッツジェラルド は述べています。
このケーススタディから導き出された教訓は、他の保険会社が引受業務で分析手法の導入によるメリットを追求する際の参考となるでしょう。