銀行業界で健闘する金融テクノロジーの新興企業: 2010年
Abstract
(このレポートは2010年6月10日に"Financial Technology Startups 2010: Giving Banks a Run for Their Money
"というタイトルで英文で発表しましたが、日本語版を2010年9月6日に発行しました。)
金融テクノロジーの新興企業は、既存の金融機関に対する攻勢を強めるとともに、革新的な手法で消費者の取り込みを図っています。
インターネットは絶え間なく変化し続けています。常に進化を続けるのがこのチャネルの特徴であり、銀行は最新テクノロジー、変化するビジネスモデル、顧客ニーズに対応するため全力で取り組んでいます。市場競争が激化するなか、銀行は常に新たなイノベーションを創出しなければなりません。また、顧客ニーズの変化に反応して、常に優先順位を見直す必要があります。こうした競争とイノベーションを主導しているのは活発に活動する銀行以外の金融機関です。彼らは、銀行の対応が遅れている分野や消費者の関心が強いと思われる分野にビジネスチャンスを見出してきました。
2010年5月11日に金融テクノロジーの新興企業56社が参加して開催された「FinovateStartup」では、そのうち36社がそれぞれ7分間の持ち時間で自社製品を紹介するデモンストレーションを行いました。最新レポート「銀行業界で健闘する金融テクノロジーの新興企業:2010年」は、これら新興企業のうち最も将来性があると思われる12社について分析しています。各企業および製品について簡単に紹介するとともに、セレントのコメントを付け加えています。
「特に昨今のような厳しい環境下では、銀行は顧客との関係強化に注力する必要があります。銀行にとって重要なのは業界の方向性を見定め、イノベーション戦略を策定し、顧客関係の強化と競争上の優位の確保をサポートしてくれる企業とパートナーシップを組むことです」とセレント銀行プラクティスのシニアアナリストでレポート執筆者のジェイコブ・イエーガーは指摘しています。
このレポートは7図と13表を含む28ページで構成されています。