高性能ATM:次世代への展望
Abstract
(このレポートは2002年3月6日に"Advanced-Functionality ATMs: The Next Generation"というタイトルで英文で発表されましたが、和訳版を2002年10月18日に発行しました。)
ATM業界は取引の減少に悩んでいますが、銀行は高性能を利用して高いシステムコストを相殺することにより、新しい方法のATM利用を模索しています。ATMを1対1のマーケティングチャンネルとしてターゲットを絞ったアップセリングとクロスセリングに利用することが、最も目覚しい新たなトレンドとなるでしょう。2001年には1対1のマーケティングを行うATMは、世界中に1,000台もありませんでしたが、2005年までには80,000台に達するとセレント コミュニケーションズは予測しています。
この最新レポート「高性能ATM:次世代への展望」の中でセレントは、4つの市場、米国、スペイン、中国、日本を取上げ、これらの市場での機能を強化したATMへの現在と将来に渡る展望を検証しています。これらの市場のそれぞれが、機能が強化されたATMへの利用を増加させる潜在的な可能性を証明していますが、提供する機能や戦略的なアプローチには大きな違いがあります。現在利用できる技術でサポートされる高機能は、ウェブ対応のリッチコンテンツからチェックキャッシングや小切手の読取のような日常的な銀行業務まで広がっています。
このレポートの作成を共同で担当したニール カタコフ(Neil Katkov ) は、このように話しています。「インターネットやコールセンターに注目が集まった時期もありましたが、その後、ATMは、銀行のサービス供給戦略の中心的なチャンネルへと成長しています。ATMへの高機能の導入を促している主要な要因には、利用数や手数料の減少、そしてチャンネルの最適化とターゲットを絞った1対1のマーケティングへの注目が高まっていることがあげられます。」
このレポートのもう1人の担当者イサベラ フォンセカ(Isabella Fonseca)は、次のように付け加えています。「高性能の開発は、その国の人口動向や技術的な達成状況により異なりますが、マルチチャンネルの統合がATM導入を成功させる上で不可欠です。ATMと既存のチャンネルを統合し、複数の顧客タッチポイントでデータの一貫性を確保することに注目を置くべきでしょう。」