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P27:北欧の決済革命

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2021/05/13

Abstract

P27は2018年に正式に発表されて以来、業界および世間の注目を集めてきた。銀行内の決済システムの現代化は、比較的最近の変化である。決済システムの変化はさらに稀で、通常、即時決済などの新しいレールの追加や、SEPAなどの新しいフォーマットへの移行が中心となっている。それでは北欧諸国はなぜ、みずから進んでP27のような急進的な取り組みを行っているのだろうか?

P27の名称は、その背景になるアイデアを生み出したデンマーク、フィンランド、ノルウェー、スウェーデンの4カ国の人口の合計である2700万人に由来しており、それら4か国は既に共通の基盤を共有していた。更に、それら4か国の少数の銀行(Danske Bank、DNB、Handelsbanken、Nordea、OP Financial Group、SEB、Swedbank)で市場の最大シェアを占めている。それらの銀行は、個別のシステムをアップグレードするためにお金を支払っていたということに気づき、代替ソリューションの検討を開始し、その結果P27が誕生した。

北欧諸国の協力による地域共通の決済システムの構築は、当初思われていたよりもずっと興味深い取り組みである。何を構築するかだけでなく、どのように構築するかが重要であり、他の多くの地域にとっても青写真となる得る。P27は北欧諸国において業務効率の向上と世界最高水準の決済システムの実現を推進するだろう。しかし、それは銀行やその他のインフラにとってどのような意味を持つのだろうか?セレントは、P27には多くの興味深い特徴があり、さらに大きな影響を及ぼすだろうと考えている。