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支店チャネル改革は始まったばかり:セレント支店改革調査シリーズ パート1【抄訳版】

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2015/06/26

Celent Branch Transformation Panel Series Part 1

Abstract

(英文レポート"These Early Days of Branch Channel Transformation:Celent Branch Transformation Panel Series Part 1 "の重要部分を抽出し翻訳しました。)

ブランチバンキングの姿に変化が見えるようになるまでには、かなりの時間がかかるでしょう。セレントが調査した金融機関の多くは、支店チャネルの改革は「不可欠」であるとの見方で一致しているものの、その具体像については意見が分かれています。

KEY RESEARCH QUESTIONS
1 米国の金融機関にとって支店改革はどのような意味を持つか?

2

銀行の支店改革はどこまで進み、あとどのくらいかかるか?
3

最終的にはどのようになるだろうか?


セレントでは、今回初めて支店改革調査を実施し、その結果、米国の金融機関が支店ネットワークを取引センターから販売・サービスのデリバリーチャネルに転換するまでの道のりはまだ先が長いことがわかりました。本レポートはその結果を分析しています。

2015年5月から6月にかけて実施されたオンライン調査では、回答した金融機関の81%が支店チャネルの改革が「不可欠」であることを認めていますが、それが何を意味するのかについて意見の一致は見られませんでした。

調査では、ほかに以下のような点も明らかになりました。

  • 自行の現在の支店インフラを自己評価してもらったところ、「C+」で、つまり競合他社と比較した場合に「平均的である」あるいは「平均以上である」と回答した人の割合はそれぞれ39%、47%。自己評価を「A」とした金融機関はなし。
  • 現在の支店ネットワークの組織体制(役割、人員レベル、専門ノウハウなど)は比較的改善しているものの、ハードウェア/ソフトウェアの環境やチャネル間の調査を整備するにはまだかなりの作業を要するとの回答が多い。
  • 支店の将来像について明確なビジョンを描いているとの回答は10社に1社の割合。約半数はビジョン策定に向けて積極的に取り組んでいるのに対し、残りの金融機関は開始していない。
  • 改革はまだ初期段階で、業界全体の改革には5年以上かかるケースが多い。70%が積極的にプロジェクトを進めていると回答し、支店デザインの改良または刷新を行っているとする回答は35%。大多数の金融機関は、今スタートラインに立った状態。
  • 新たな支店で採用されるテクノロジーは様々だが、その多くはタブレット、デジタル署名、キャッシュリサイクリング、セルフサービス支援など、比較的平凡な内容。ビデオテラーマシンやインタラクティブメディアウォールなどを挙げた回答は少数。
  • 支店デザインの多様性についても状況は同じで、コンシェルジェ、ミーティングルーム、ドライブスルー型ATM、ラウンジエリアなどが共通の構成要素。ドライブスルー型テラー、金庫室、従来型テラーを長期にわたって維持するとした回答も。


「金融機関は、規模の大小にかかわらず、売上高の拡大と効率性比率の向上を目指して支店チャネルの効率化と有効化を図っています。ただし、その取り組みはまだ初期段階にあり、今回の調査では、支店の将来像について明確なビジョンを策定している金融機関は10社に1社の割合にとどまっています」とセレント銀行プラクティスのシニアアナリストでレポートの共著者であるボブ・メーラは述べています。

本レポートは、セレントが新たに立ち上げた「支店改革調査」にもとづくレポートの第1弾で、北米に広がりつつある支店変革の動きに焦点を当て、その目標、優先順位、障害、予想される成果を詳しく分析することを目的にしています。調査対象には、セレントの顧客/非顧客の両方が含まれており、2016年には1ヵ月おきに調査を実施する計画です。同調査への参加を希望される場合は、担当 福盛:yfukumori@celent.comまでお問い合わせ下さい。