ITバリューの評価:もっと予算を
2015/03/16
Abstract
2015年初、セレントは保険会社のCIOを対象に、自社のITバリューの評価とそれを実現するためのIT予算の編成方法について調査し、IT機能のパフォーマンスを評価できる重要かつ簡潔なベンチマークを探索しました。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 一般的なIT予算の内訳はどのようなものか? |
2 |
ITバリューの評価には一般にどのような指標が使われているか? |
3 | 社内のIT投資はどのように配分されているか? |
本レポートでは、北米に拠点を置く規模や分野の異なる保険会社46社を調査し、保険会社における典型的なIT予算構成、そのバリューがどのように評価されているのかを以下の点から明らかにしています。
- IT予算の編成
- バリュー評価に使われる指標
- バリューの創出を目的とする社内ITプロジェクトへの予算配分
多くの保険会社では、IT予算の編成およびITバリューの評価をめぐるアプローチは依然として従来の方法よっており、すなわち、予算計画が一元的に行われ、ITバリューがどこに提供されているのかを明確にしないトップダウン方式の総合的なポートフォリオ指標が今なお使われています。
「保険会社の多くはIT予算をいまだ固定費として捉え、それを各部門に配分する方式をとっています。保険会社はアウトソースモデルや従量制モデルへと移行が進みつつあるのですから、IT予算編成やITバリュー評価の方法も、キャパシティや成果に基づくモデルへとシフトする必要があるでしょう」とセレント保険グループのシニアバイスプレジデントでレポートを執筆したジェイミー・マクレガーは述べています。
今から2~5年後にはITバリューの評価指標が成熟し、各IT機能のパフォーマンスをコスト、時間および価値に基づいて評価する効率的なものへとシフトし、その結果、限られたIT予算をどの分野に振り向けるかを考える際の判断材料が増えるでしょう。
保険会社が最新のアウトソースサービスやクラウドサービスを活用すれば、IT組織を再構築する動きが加速し、それによって営業費に多くが振り向けられるようになるでしょう。
本レポートは20p、1表と9図で構成されています。