中南米トップ行のモバイルバンキングを評価する:What App, Doc?
2015/02/27
Abstract
セレントの最新レポートは、中南米の上位10行のリテールバンキングに関するモバイルテクノロジーと進化したアプリケーションについて調査しました。
KEY RESEARCH QUESTIONS | |
1 | 中南米の上位10行が提供するアプリケーションの基本的特徴は? |
2 |
顧客はこれらのアプリケーションに満足しているか? |
3 | このうちどの銀行のアプリケーション(の機能)が最も優れているか? |
銀行が次に当然取り組むべきなのは、保有する膨大なデータとモバイルの持つ位置情報機能を活用し、金融商品に関係する消費者関連の業務活動にまでサービスの範囲を広げることです。
FinTech(金融サービステクノロジー)を手掛ける新興企業からの外圧に加え、グーグルやアップルといった元来のデジタル企業からの攻勢により、金融サービスとその販売方法に対する消費者の期待は確実に変わっていくとみられます。
「モバイルデバイス向けアプリは、顧客と銀行の両方にとってメリットがあります。銀行サイドは、低コストにもかかわらずユビキタス性を備えたチャネルを通じて、サービスの拡大を図ることができ、顧客は、取引および口座を自己管理することで時間とお金の節約につながります」と、セレント銀行グループのアナリストでレポートの共著者であるルイス・チバナは述べています。
「携帯電話から口座の残高をチェックし、資金の振替を行えるようになったことが大きな変化でしょう。銀行がこうした取引を可能な限り合理化・簡略化する方向に進んでいけば、プラットフォームの本質は高価値データの分析に基づく個別取引に的が絞られてくるでしょう」とシニアアナリストでレポートを共同執筆したホアン・マツィーニは指摘しています。
「銀行がモバイルおよびアプリ向けにより多くの機能を導入するようになれば、この分野の競争がさらに激しくなり、消費者にはメリットをもたらすでしょう」とアナリストでもう一人の共著者であるスティーヴン・グリーアはコメントしています。