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RaaS(リサーチ・アズ・ア・サービス):MiFID IIが投資リサーチに及ぼす影響

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2017/03/13

Abstract


リサーチ・アグリゲーターは、バイサイド向けに透明な価格設定、利用状況分析および予算策定ツールを備えたリサーチ用のプラットフォームを提供しています。これらのプラットフォームが成功するか否かのカギを握るのは、価格設定戦略でしょう。本レポートでは、「レポート1本当たり」の価格を設定するアプローチと、購読料に基づくRaaS(リサーチ・アズ・ア・サービス)アプローチを比較しています。

KEY RESEARCH QUESTIONS
1 RaaS(リサーチ・アズ・ア・サービス)とは何か?

2

どのベンダーがそうしたサービスを提供しているか?
3

MiFID IIがリサーチに適用された場合の影響は?

RaaS(リサーチ・アズ・ア・サービス)は、最高クラスのテクノロジーを使って透明性、コンプライアンス、リサーチの価格設定を最適化するものです。また、デジタル発行とインセンティブの調整を組み合わせることで、アルファを生み出すネットワークを構築しています。例えば、SmartkarmaはRaaSモデルをアジア市場全域に広めるパイオニアといえるでしょう。同社が先にソシエテ・ジェネラルと提携関係を結んだことは、投資リサーチ業界にとって大きな出来事といえます。ただしバイサイドとセルサイドのコンセンサスはいまだ見えていないのが現状で、明確なのは規制面でなお違いが残るであろうということだけです。

「2017年は規制をめぐる動きが加速するとみられ、先に金融行動監視機構(FCA)がモニタリング、価格設定、記録管理といった重要なリサーチ関連分野でFCAの基準を満たしていない金融機関を公表したことはその表れといえるでしょう。」

「バイサイドとセルサイドの既存プレーヤーは、まずコンプライアンスに取り組むとみられます。しかし、新たな業務プロセスが策定され、リサーチがピアツーピア方式で行われるようになれば、アルファ創出につながるリサーチの収益化がより厳しく精査されるようになるでしょう」と証券プラクティスのシニア・アナリスト、ジョン・ドゥワイヤーは述べています。